緊急事態宣言発令で 渋谷区は全保育園を原則休園に~田中まさや区議会議員が、区政リポート4月10日号を発行しました

子ども・子育て・保育学校教育安全・安心活動報告渋谷区

緊急事態宣言発令で 渋谷区は全保育園を原則休園に
感染拡大防止に全力をあげながら、保育が必要な子どもの保育を守るべき

[渋谷区の通知(抜粋)]
「緊急事態宣言発令に伴う特別保育のご案内(特別保育)」
緊急事態宣言発令期間内に世帯全員が警察官、消防官及び医療従事者のご家庭に限り、特別保育事業を実施します。
※世帯全員が警察官、消防官及び医療従事者以外で、ご家庭での保育が特に困難な方は園にご相談ください。
●特別保育を実施する保育園
渋谷保育園、恵比寿保育園、大向保育園、本町第三保育園、本町そよかぜ保育園、恵比寿のびのび子ども園
●実施日  緊急事態宣言発令期間内
●保育時間 7時30分~18時30分

以上

※放課後クラブも、基本的には同様の扱いです。

「原則全園休園」の措置をとるのは、23区でも渋谷区と中央区だけのようです。保育課では、一人一人の保護者に事情を聴いて対応するとのことですが、福祉関係や交通・流通などほとんどの民間企業が事業を継続している中で、全園を休園する根拠について丁寧な説明と、子どもの保育の保障が求められます。

第1回定例会―最終本会議での田中まさや議員の討論③
感染症に強い自治体は、くらし、福祉第一で

新型コロナの感染拡大によって、くらしや営業が大変な今こそ、くらし、福祉、中小業者の営業を守る予算、渋谷区の姿勢が求められます。今号も、2020年度渋谷区予算に対する田中まさや議員が区議会第1回定例会最終本会議で行った反対討論(要旨)の続きをご紹介します。

第3の理由 区民無視、くらし、福祉を後退させる一方で、財界戦略として、国際競争力を高めるために、大企業の儲けを最優先だから
渋谷駅周辺再開発事業は、中心となっている東急グループが国際競争力を高める事業だと言っている通り、区民福祉とは無関係の大企業のための開発事業であり、2020年度だけで19億2300万円も投入することは許されません。この事業で利益を得る事業者が負担すべきです。さらに美竹第二庁舎や美竹公園などを一体開発する事業には、新年度600万円を計上していますが、区民の土地を営利企業に使わせて儲けさせる再開発はやめて、区民福祉の増進に使うべきです。
宮下公園整備事業に、新たに6億5762万円を投入しようとしていることは重大です。その内、6億2522万円は、宮下公園の地下から出た瓦礫の撤去費用であり、公園の完成目前まで議会にも区民にも知らせないという異常なやり方です。区民の憩いの場である公園を、三井不動産に190億円も値引きして貸し出し、ホテルや商業施設に加えて、さらに宮下公園の指定管理や駐車場でも儲けさせるまさに三井不動産のための事業です。民間の事業だからと区民の声も議会も無視して、大企業のもうけを最大限保障する民間資金の活用手法はやめるべきです。
一般社団法人渋谷未来デザインには、1604万円の予算が計上されています。この事業は、官民連携として、公共財産を活用して出資企業に新たな儲けの場を提供するための企画を作る団体であり、今後は代々木公園にサッカー場を整備する構想まで進めています。一方、議会や区民の声を聴く保障はありません。渋谷未来デザインには、設立以来4年間、4人の区職員を派遣し、区民の税金1億5837万を投入することになります。新年度、退職する区の幹部職員を天下りさせその人件費1210万円を区が負担するというやり方も異常です。大企業のもうけの場を拡大するために、職員や税金を投入することは許されません。
また、北谷公園を公園PFIの手法で、東急電鉄に整備させ、さらに指定管理にすることで営利企業に儲けさせたり、区営住宅や高齢者住宅などを、東急コミュニティに指定管理させ、駐車場まで貸し出させることは、区民の福祉や利便性より大企業の儲けを優先し、区民の声を反映しにくくなるなど、自治体の役割を投げ捨てるものであり認められません。
破綻したアベノミクスの国際競争力強化を至上命題にして、区民も議会も不在で、大企業のもうけを最優先にするやり方は、自治体本来のあり方をゆがめるもので許されません。

第4の理由 不要不急の無駄遣いの予算だから
区民のくらしが大変な時に、税金の無駄遣いは許せません。区民からは遠くて不便と不評の河津保養所には、1億3458万円もの税金を投入しようとしています。取得の経過も不透明なこの施設にはすでに14億6千万円以上の税金が投入されており、今後の建て替えや大規模修繕を考えれば、これ以上存続することは許されません。廃止すれば、高校生までの医療費窓口負担を無料にする財源が確保できます。
渋谷アロープロジェクトには、1333万円が計上されています。区民からは、どこを指しているのかわけがわからない。矢印はもっとシンプルなほうが良いとの声が寄せられています。これだけの予算で、難聴高齢者に補聴器を貸与することができます。
また、ハロウィーン対策に、昨年と同規模の1億円以上使うことは、区民の理解を得られません。税金のムダ遣いはやめて、くらし福祉、中小業者支援に回すべきです。
以上、令和2年度一般会計予算に反対する討論とします。

区政リポート2020.4.10docx