子どもたちに「自立」の言葉は似合わない

活動報告

第2回定例会で、都立あきる野学園特別支援学校の契約案件を審議しました。

私たちは、特別支援学校の、一つの教室をパーテーションで間仕切りした「間仕切り教室」、音楽室など特別教室を教室に転用する「転用教室」をなくし、小規模の学校を求める立場から、この間の都立特別支援学校の案件に対して議論してきました。

このあきる野学園は、学区域を変えず、「間仕切り教室」「転用教室」を大幅に減らし、校庭も新しい国の基準を満たしていることを確認しました。

ただ、完全に転用教室が無くなるわけではないので、引き続き改善を求めるのと同時に、学区域が広域で、桧原村や、羽村市などからもスクールバスで通うお子さんがいるため、通学の時間が長いことから、寄宿舎の活用や、バスの増便などを求めました。

特別支援学校に通うお子さんの寄宿舎は大事な役割を果たしていてます。バスなどでは1時間以上乗車するお子さんたちは、朝からぐったりしている子もおり、排せつなどできずに、本当は自分でトイレに行ける子がおむつをはかざるをえない、などの実態があります。

こうしたお子さんには、1時間目は体をほぐし排せつをすることから始めることになりますが、寄宿舎では、指導員とみんなで歌を歌いながら朝の準備をして、体をほぐすのも、排せつも寄宿舎ででき、一時間目からスムーズに学校に行くことができます。

しかし、東京都は寄宿舎に入る基準を、「スクールバスで90分以上かかる」などの条件を設けており、なかなか入られない状況で、この点についても改善を求めてきました。

こうしたことから、もっと特別支援学校を小規模にして各地に建設し、寄宿舎も、指導員も増やしていかなければなりません。

しかし、都は未だに今期の特別支援学校の設置数を「検討中」としていることは問題です。「地元との調整中」と説明しますが、特別支援学校の設置は子どもたちの学びの環境に直結しますから、地元の理解が得られるよう、都の方針を持って、多くの住民に歓迎されるよう説明すべきです。

特別支援学校の充実を求める質問を都に投げかけると、「児童生徒の自立を促す」という言葉が返ってくることが多々あります。

また、子どもたちの「学ぶ権利」ということについても、学ぶ権利がある、とはっきり答弁しません。こんなに当たり前のことをなんで言えないのでしょうか?

そして、「自立」している人がどれくらいいるでしょうか。

私自身、出産をした際、子ども家庭センターの保健師さんの所に通うなど、公共サービスを使い、生活してきました。大人になっても、様々な場面で医療や福祉を使うのは、当たり前です。特別支援学校の子どもたちだって、それ以外の子どもたちだって、それは一緒です。

ある特別支援学校を卒業した方のお母さんから、特別支援学校の役割についてお話を伺いました。

「自分の子どもは小さいころから発語が遅く、就学前に特別支援学級を検討していたが特別支援学校を見学してみないか、と勧められ行ってみた。そしたら先生が『お子さんは言葉がでなくても、態度でありがとうが伝わるような子にしましょうね。みんなから愛されるお子さんにしましょうね』と言ってくれ、自分で育てあげなきゃ、という思いをのりこえ、頼っていいのだと思った」と。また、朝どうしてもパジャマで学校に行こうとする別のお子さんのお母さんに対しては「パジャマでいいから学校に来させてください。学校に来ることが大事」と先生が言っていたそうです。

都立特別支援学校では、どの子も受け入れ、成長に応じた学びを、先生たちが実践してきたことがわかりました。

「どの子も社会の中で愛され、安心した環境で育つ権利があ」ると、同僚の、障害児の現場で働いてきた原純子都議が、一般質問で言っていました。

子どもたちに「自立」を押し付けるのではなく、愛され、安心できる環境をつくっていくことに、これからも力を尽くしていきます。