面白い党なのに知られてない…

もったいないから「橋渡しを」

デザイナーのotemoyanさんが宣伝物

行政広報などを手がけるデザイナーのotemoyanさん(38)は、昨年の参院選をきっかけに日本共産党の宣伝物のデザインを始めました。党員ではありません。「こうすれば市民はもっと協力しやすい」と話す思いは―。(林直子)


写真

(写真)otemoyanさん

全国の「推し」議員をSNSで応援しています。選挙ポスター、宣伝のwebバナー、シール対話用のボード、動画など半年で作ったのは136点。「カンパのつもり」です。他に有償の作品が6点あります。

SNSで「桃旗」

「赤旗」をやさしく伝えるパロディー紙「しんぶん桃旗」をSNSで発行。応援熱が高まると、自宅の茨城県から他県に行き選挙ボランティアもします。

政治を敬遠する環境で育ち、共産党には懐疑的でした。自身の子育てを機に、安心して暮らせる社会を求め真剣に投票先を選ぶように。政党マッチングサイトですすめられたのは日本共産党。「そんなはずない」。疑いの気持ちで党を調べるうち、共感をつよめました。

転機は党事務所に行ったこと。江尻かな茨城県議と、ビラを折りながら話しました。「こんなにまともな人たちが、なんで理解されないのか」。その思いが今も続く原動力です。

古くて固いイメージだったのに、党内にはいろいろな経歴・個性の人がいました。「こんなに面白いのに外から見えないのはもったいない。外と共産党をつなぐ橋渡しをしたい」

簡単に具体的に

カギは、簡単な言葉で具体的に伝えること。例えば―。

党の地方議員が自分のポスター写真をSNSに投稿しました。党外の市民が“掲示先募集というメッセージと共に発信しては”と返信。そのやりとりを見たotemoyanさんが、グラフィカルな「貼り手募集」バナーを作り拡散しました。

共産党への歯がゆさも。「外部の人からどう見えるか、もっと考えてくれたら」。自身も党に慣れたためか、無党派の視点を持ち続ける難しさを感じています。

共産党とのさりげない出会いを増やすため、「赤旗」のロゴを入れたバッグをつくりました。「好きな人を応援するのは楽しい」。工夫を重ねます。

「しんぶん桃旗」とポスター、インスタグラム