日本環境学会と日本科学者会議郊外環境問題研究委員会の主催する「築地市場移転問題総合シンポジウム」に参加しました。私も会場からの発言を行いました。
第一部では、研究者から見た市場移転問題ということで、大阪市立大学の畑明郎先生が、「豊洲移転問題のこの4年間の推移」というテーマで基調報告を行い、続いて一橋大学の佐藤克春さんが「市街地土壌汚染と環境リスク」というテーマで報告、最後に元地質調査所の坂巻幸雄先生が「科学的データとはどういうものか」というテーマでお話をされました。
畑先生のお話では、東京都が有楽町層以下の土壌汚染調査を一切行っていないことや地下水の流れの調査も不十分であること、実証実験でのデータ隠しなど改めて浮き彫りになりました。
佐藤克春さんの「リスクコミュニケーションとは一方的な説明ではなく、相互作用だ」というお話や坂巻先生の「科学的データというのは、どんな人間がやっても、立場の違う人間がやっても同じ結果が出てこなくてはならない」というお話には、問題点を指摘されても、「大丈夫です」「問題ありません」といって豊洲移転を強行しようとしている東京都の姿勢が、いかに科学的でないか、都民の食の安全・安心をないがしろにしているのかということを改めて痛感しました。
日本共産党区議団が昨年行った「区民アンケート」では築地市場の豊洲移転に「反対」という方が約51%、「賛成」が約19%、「どちらとも言えない」が約30%という結果でしたが、江東区の山﨑区長は、東京都の言い分を鵜呑みにし、移転を容認する立場をとっています。
日本共産党江東地区委員会と区議団は、豊洲東京ガス工場跡地への築地市場移転問題をより多くの江東区民の皆さんに理解していただくために、区内でシンポジウムを行います。ぜひ皆さんご参加ください。
*豊洲東京ガス工場跡地への築地市場移転問題を考えるシンポジウム
日時:3月6日(日) 午後2時~5時
場所:江東区総合区民センター 6階区民館ホール