2013年度予算審査特別委員会の介護保険会計で質問した内容をご紹介します。
家事援助の時間区分「60分未満」の約3割が「45分未満」に変更に
昨年4月にホームヘルパーが行なう生活援助が、これまで「30分以上60分未満」と「60分以上」という時間区分だったのが「20分以上45分未満」と「45分以上」という区分に変更されました。江東区では「30分以上60分未満」の利用者の3分の1が「20分以上45分未満」に移行し、残りの3分の2が「45分以上」に移行しています。
社会保障推進協議会のアンケート結果では、コミュニケーションや掃除の時間がとれなくなるなど利用者、家族に困難が生じていると報告されています。
大つき議員は、区民への具体的な影響について区としても把握し、国に改善を求めるよう質しました。
これに対し介護保険課長は、「国からアセスメントを行なうよう指示がありやっている」「区分は本人の希望を聞いてやった結果」「事業者等の関わりの中で実態つかむ努力していく」と答弁しました。
特別養護老人ホームの増設を
この間、特別養護老人ホームの待機者は、2000人を超え、不足は深刻です。24年度1月から12月までの間に、入所できた方は313人で、一方、取り下げは683人、そのうち死亡によるものが438人とのことで、入所できずに亡くなる方が、入所できた方より多いという状況を示し、引き続き用地の確保を行ない、特別養護老人ホームの増設を進めるよう求めました。
これに対し区は、「江東区は特養の整備は23区トップクラス」「第15特養をしっかり整備したい」「特養ホームの整備については国有地含め検討していく」と答弁しました。
江東区にも5ヶ所のお泊りデイ 介護施設の防火対策の強化を
今年2月に長崎県のグルーホーム火災で高齢者が死亡するという事件が発生しました。国の消防法では275㎡以上の施設ではスプリンクラーを設置することになっていますが、この施設は設置しなければいけない基準の対象となっていませんでした。
東京都では、275㎡以下のグループホームにもスプリンクラーの設置を義務づけていますが、特別養護老人ホームが不足し、ショートステイもいっぱいで利用が困難な中、本来、宿泊を予定していない通所介護施設で宿泊を行なう「お泊りデイ」を利用せざるをえない実態を示し、「お泊りデイ」を実施している施設のスプリンクラーの設置状況を調査し、設置を求めるべきではないかと質しました。
これに対し介護保険課長は、「江東区でも5ヶ所で「お泊りデイ」を実施しているが、スプリンクラーの設置基準はなく、設置していない」と答弁しました。