大つきかおり 日本共産党都議会議員予定候補

シンポジウム「格差・貧困社会と子育て」

2016.05.15

5月15日、日本共産党山添拓事務所と日本共産党国会議員団東京事務所主催のシンポジウム「格差・貧困社会と子育て」が行われました。

子どもの貧困問題シンポジウム1

第一部では、横浜市立大名誉教授の中西新太郎さんが講演を行い、その後、日本共産党の田村智子参議院議員が国会審議を通じて明らかになった国の姿勢、問題点などを報告。最後に、弁護士の山添拓(やまぞえ・たく)参議院選挙東京選挙区予定候補が「山添拓の緊急提言」を紹介しました。
中西先生は、格差・貧困問題とは、「誰もが普通に、人間らしく暮らせるためにはどうすればよいのか」という問題で、格差や貧困を放置する社会は壊れていくと指摘しました。
田村智子参議院議員は、国会で母子世帯に児童扶養手当の充実を求める質問を行うなど、子どもの貧困問題の打開を求めてきたことを報告。子どもの貧困が見えにくい中、子育て世帯の保育料や教育費の負担を減らすことが、子どもの貧困につながると指摘。国が財政的にもしっかりと土台をつくることの重要性や、さらにNPOなどの自由な活動の重要性などについても強調しました。
子どもの貧困問題シンポジウム2
山添拓さんからは、「子どもの貧困」をなくし、安心して子育てできる社会をめざす3つの改革(❶税金の使い方を変える〜子どもたちの現在と未来にもっと税金を❷はたらき方を変える〜家族との時間を大切にできる働き方を実現しよう❸社会を変える〜どの子も健やかに成長する社会をめざして)が詳しく紹介されました。
子どもの貧困問題シンポジウム3
第2部では、各分野からの報告ということで、3人の方がそれぞれの活動の紹介を行いました。
1人目は、子ども食堂を行っている「大田気まぐれ八百屋だんだん」の近藤博子代表で、母親がうつ病で食事を作ることが出来ず、朝食を食べてこない子どもがいることを知ったことがきっかけで子ども食堂を始めたことやお金を与えられても子どもだけで入れる食堂はなく、結局はコンビニで買い物をすることになり栄養が偏ってしまうなど、必ずしもお金のあるなしではないということなど自身の取り組みと経験が話されました。
2人目は、保育園の問題について、練馬保育問題協議会の山口真史副会長から、公立保育園に入れなかった親の声や無認可の保育園の中には劣悪な環境のところもあること、練馬区の公立保育園の保育士の募集には応募が殺到している状況などが報告され、処遇改善を行えば、保育士も集まるということを示しているのではないかとの指摘がありました。
3人目は、学校からみた子どもの貧困ということで、板橋区で長年学校事務を行ってきた「まちかど事務室」の村木栄一代表から、学校現場では学校給食の支払いや学校の歯科検診で毎年治療がされずに放置されているなど、家庭の状況をつかむ機会が多いことやある女性雑誌に就学援助制度についての話が掲載されたところ問い合わせが全国から寄せられ、就学援助制度など今ある制度すら十分に知らされていない現実などが報告されました。
子どもの貧困問題シンポジウム4
最後に会場からの発言もあり、江東区や足立区、武蔵村山市などの状況などが報告されました。
私もこの間、本会議質問で「子どもの貧困対策」について質問し、区に対して拡充を求めてきましたが、今回のシンポジウムは、国の対策の問題点や様々な取り組みなどの交流もできて、大変勉強になりました。今後も江東区の施策の拡充を求めていきます!

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