江東区と昭和大学病院が、豊洲の5丁目に計画を進めている豊洲昭和大学病院の移転新設に対する区の財政支援の具体的な金額が、1月27日に行なわれた清掃港湾・臨海部対策委員会に、はじめて示されました。
病院用地については、区が東京都から約40億円で購入した土地を、30年間の契約で貸与し、当初10年間は、無償とすること。その後の賃料については、病院の経営状況等を勘案して検討するとしています。
建設費については、実際の建設費の2分の1、もしくは、区が独自の積算単価にもとづき試算した建設費の2分の1である75億円のどちらか安い金額を支援するとしています。
12月議会で区は、日本共産党議員の質問に対し、区が豊洲5丁目に東京都から購入した土地について、市価で貸し付けた場合、年間4億2千万円あまりになることを明らかにしていました。10年間、土地の無償貸付を行なえば、42億円あまりの財政支援を行なったことになります。さらに建設費については、最大75億円の支援を行なうことになり、あわせて、約117億円もの巨額の支援を行なうこととなるわけです。
1月27日の委員会では、区が独自の建設費の積算をする際に参考とした近隣自治体が誘致したとする病院の建設費等を示す資料が提出されました。日本共産党は、資料に掲載された4つの病院がどこなのか、また、各自治体がどのくらいの財政支援を行ったのかについて、明らかにするよう求めたのに対し、区は、これを拒否しました。
私たち日本共産党区議団は、南部地域の人口増に対応する病院の整備や小児科・産科の拡充については、その必要性を十分に認識しているところです。しかし一方で、江東区内では、この間、経営状況の悪化から、病床(入院ベッド)を廃止する病院もでており、区内全体の医療体制を整備していく対策が無いままに、特定の医療機関だけにばく大な区民の税金を投入することについては、広く区民のみなさんからの声を聞いたうえで、慎重な検討が必要だと考えます。
豊洲昭和大学病院の移転新設に対する区の税金投入について、区民のみなさんのご意見をぜひお寄せください。