文教委員会速記録第6号

2016年都議会文教委員会での論戦都議会質問

◆東京都講習浴場条例(日本共産党都議団提案)他条例案に対する意見表明

○里吉委員 日本共産党を代表して意見を表明いたします。  まず、第47号議案、学校職員の定数に関する条例の……

〔発言する者あり〕

○植木委員長 ご静粛に願います。

○里吉委員 一部を改正する条例及び第46号議案、東京都体育施設の条例の一部を改正する条例について申し上げます。  この条例改正により、来年度の職員定数は6万3942人となり、今年度に比べ320名の増員となります。
その主な要因は、生徒増、児童増に伴う定数増で、多くの教育関係者、保護者の願いである少人数学級、せめて小学校3年生まで35人学級をという要求には応えておりません。加配は英語の教科化に向けた取り組みや指導方法の改善だけです。
一方、肢体不自由特別支援学校の介護職員導入校の拡大に伴い、55人もの自立活動教員の削減が進められ、国の標準法で複数配置となっている大規模小中高等学校への副校長や養護教諭の複数配置も認められませんでした。
都立高校の事務職員、司書などについては34人も削減です。これら、本来必要な教職員が削減されていることは問題であり、本議案には反対いたします。
第46号議案、東京都体育施設条例の一部を改正する条例については、駒沢オリンピック公園総合運動場の弓道場の改築によって機能が強化されたので、受益者負担の適正化を図るとして、利用料金の上限額等を改めるというものです。
しかし、これまで指定管理者のもとで、現在の利用料金の上限額よりも実際は利用料金は低額、低料金に抑えられてきたし、周辺の弓道場では低廉な使用料が設定されて都民に親しまれています。
施設利用料を初めとして、公共料金の設定に関しては、受益者負担の原則ではなく、可能な限り都民の誰でも利用ができ、また、利用を促進するため、低料金で設定すべきであり、本議案には反対するものです。
都立高等学校改革計画について申し上げます。  さまざまな議論を行ってまいりましたが、なぜ生徒にとって通いやすく、1学年3クラスもあり、定員の107%もの1年生が在籍する立川高校を初め、小山台、江北、雪谷の4校の定時制を選んで廃止するのかについて、納得できる答弁がありませんでした。逆に議論を通じて、これら4校がいかにすばらしい教育を行っているかが明らかになったと思います。
夜間定時制高校は、さまざまな事情を持った生徒が通える場所にあることが重要です。生徒数が減れば学校をいきなり廃止するのではなく、学級減で対応すればよいことです。一人一人の子供たちの学ぶ権利をきめ細かく保障していただきたい、そのことを強く申し上げます。
2カ月で保護者、生徒、OBなど、多くの都民が4校存続のために行動し、2万人以上の方が署名をした。この声を重く受けとめていただき、4校は存続させることを改めて要望しておきます。
将来の生徒増に関連してですが、全日制高校の新設などにより対応することは当然です。しかし、生徒がふえれば、割合やその他の要因などで、夜間定時制高校を希望する生徒もふえるかもしれない。そのときに、学校を廃止してしまっては対応できないということを申し上げました。
都教育委員会の推計する5287人の中学校卒業生の増は、全日制高校22校分に相当します。今回の計画では、全日制の学校新設は1校のみ、その時期と設置場所は未定です。ぜひ都立全日制高校の新設にも取り組んでいただきたいと思います。
なお、大島議員は先日、江北高校定時制を訪問しております。学校管理職だけでなく、地域や卒業生などのご意見も踏まえ、紹介議員になったものです。
また、請願は請願者が書いたものですが、江北高校へのアクセスについては、同校の公式ホームページでも3路線も使えてアクセス便利、綾瀬駅徒歩10分、五反野駅徒歩15分、青井駅徒歩7分と記載をされております。

〔発言する者あり〕

○植木委員長 ご静粛に願います。

○里吉委員 次に、議員提出議案第3号、東京都公衆浴場条例について申し上げます。
公衆浴場は、都民の公衆衛生とともに、健康増進や住民相互の交流など、福祉の向上に重要な役割を果たしています。
公衆浴場は、江戸文化の一つとして長い歴史を経て定着してきたもので、庶民生活に溶け込んで発展してきた歴史があり、その中で独特の建物や浴場絵画を生み出してきました。日本の庶民文化を継承、発信する存在として、その文化的価値を楽しむ、あるいはスポーツ愛好家や観光客からも新たな注目も集まっています。
一方、生活習慣も変化して各家庭に風呂が定着する中で、年々利用者が減少し、浴場経営も深刻さが増しております。この1、2年で浴場経営を諦めてマンションに建てかえたという方もおられ、減少が続いております。
ある浴場経営者にもお話を聞くと、父親から浴場を引き継いで新しいニーズを掘り起こそうと、インターネットなども活用するなど頑張ってきたけれども、やむを得なかったとおっしゃっていました。もちろん、いろいろなご事情があったのだと思います。

〔発言する者あり〕

○植木委員長 ご静粛に願います。

○里吉委員 東京都生活文化局や区市町村も浴場振興にあらゆる支援を行ってきましたし、都議会でも各会派、浴場の振興策についての充実のための質問もありました。その上で、とにかくこれ以上、浴場を減らさないように支援を頼むという経営者の訴え、この年になると自家風呂はかえって危険、銭湯があって助かるという利用者の声にどう応えたらよいかということで考えてきました。
オリンピック・パラリンピック開催や観光振興などとあわせて、日本の文化、伝統への関心も高まり、江戸文化の一つとして浴場への注目が高まっているもとで、これを好機として、英知を集めてこの危機を乗り越えようではありませんか。条例を制定し、振興計画を策定することで、これまで以上に浴場振興を総合的、計画的に進めることができます。
公衆浴場の方々と生活文化局のこれまでのノウハウ、都議会の皆様の英知を出していただければと思い、条例を提案いたしました。重ねて、東京都公衆浴場条例に各会派の皆さんのご賛同を賜りますようお願い申し上げまして、日本共産党の意見といたします。