文教委員会速記録第9号

2016年都議会文教委員会での論戦都議会質問

◆大学生等奨学金給付条例案(日本共産党都議団提出)について意見表明

○里吉委員 議員提出議案第10号、東京都大学生等奨学金給付条例案について申し上げます。  日本の高等教育の学費は世界的に見て高いにもかかわらず、給付制奨学金制度がありません。そのため、学生の半分が奨学金を借り、卒業と同時に平均300万円もの借金を背負い、返済できずに自己破産になるケースなどが社会問題になっております。
さきの委員会で、国の責任でやるべきという発言がありましたけれども、これは国以外で、地方自治体でやってはいけないということではないということも確認をさせていただきました。
また、今回は東京都の条例なので、まずは東京都出身の学生を対象にするということで、他県やほかの自治体でもそれぞれやっている、それに倣って、東京都出身の学生で大学や専門学校などに進学した7万6000人、これを対象とする、そういう条例案を出させていただきました。  子供の貧困対策としても、学費負担の軽減は重要な課題となっています。都議会にも、大学院生の皆さんから、都独自の給付型奨学金制度の創設を求める陳情がありました。私たちのところにも日常的に、大学進学、専門学校への進学の費用の負担が重い、何とかならないかとの相談がたくさん寄せられております。
東京都として学生の教育を受ける権利の均等を図り、また貧困の連鎖を断ち切るためにも、国に先駆けて大学生等を対象とした給付型奨学金制度を都でつくる意味は大きいと考えます。ぜひ、各会派の皆様とともに可決することができますよう呼びかけさせていただいて、意見表明といたします。