日本共産党世田谷区議団の果たしてきた役割~中里光夫区議団長の決意表明

地域問題活動報告

3月26日に行われた党と後援会の決起集会での中里光夫区議団長の決意表明は、今の世田谷区政をめぐる状況と、その中で日本共産党区議団が果たしてきた役割がよくわかるものです。

少し長いですが、ぜひお読みください。(一部加筆修正しました)

こんにちは、区議会議員の中里光夫です。

日本共産党区議団は、保坂区政の与党として良い面を推進し、自民党、公明党、岸田政権からの区民にとって不利益な政策に対しては防波堤となり、区長とともに国を動かす、という立場で取り組んできました。
〇戦争か平和かが問われている
今回の選挙の最大の争点は戦争か平和かです。岸田政権が進める大軍拡・大増税をストップするために、日本共産党を大きく伸ばしてください。

この問題は、国政だけの問題ではありません。
1つは区長の姿勢です。
日本共産党は、区議会で何度も憲法や核兵器の問題を取り上げ、区長の姿勢をただしてきました。
保阪区長は首長9条の会の呼びかけ人を務めるなど、平和憲法を守り、核兵器廃止を求めることを地方都市から発信していく運動の先頭に立っています。
今回の議会でも、軍拡ではなく、外交による平和の構築を行うべきだという考えを示しました。
人口90万人の世田谷区長が、憲法を守る立場を明確に示している、なくてはならない存在です・・このことは、支配勢力には目障りなもののようです。
区長への異例の「謀略」が始まっています。週刊誌が公用車の使い方がおかしい、区長室の調度品に1200万円もかけるのか、などの攻撃が始まっています。
区長は週刊誌に抗議し、それでも収まらないので出版社を相手に提訴しています。
元となった情報は行革110番や維新がこれまで議会で行なった区長攻撃をもとにしています。今回は自民党が擁立する区長対立候補に、維新の党、行革110番も相乗りしています。
最近では無差別にアンケートを装った電話でこうしたデマを振り撒いています。まさに「謀略」です。

2つは、自民党、公明が「戦争準備」を進めていることです。
国は、自衛隊基地の強靭化と称して、核兵器や生物兵器に耐えられる施設を整備していくことが国会で問題になっています。区内の三宿駐屯地屋や用賀駐屯地も対象になっています。核攻撃を想定してのこうした動きがあるにも関わらず、国は周辺の住民のことなど考えていません。今回の議会で、国からは何の情報提供もないことが明らかとなりました。区に対し、国に説明を求めるよう求めました。
こうした戦争準備の動きに、区議会の自民党や公明党、行革110番、維新も歩調を合わせ、区に対して戦争準備を迫っています。
「有事にも力を発揮する」危機管理の司令塔として、自衛官OBを幹部職員として迎えよとか、ミサイル攻撃に備えて「シェルターを作れ」と議会で質問しています。
我が党は、災害対策の司令塔ならば、消防関係者が適任であること、ミサイル攻撃に備えたシェルターなどがいかに非現実的な話であるかを示し、戦争準備より平和の取り組みを進めるよう主張しました。
区長は「核兵器廃絶や平和の重要性を発信する」「周辺国との友好関係をさらに強化する」「憲法の理念を貫区ことが、区民の生命と財産を守る首長の責務」と答えています。

〇区庁舎建設400億円区民負担ゼロとは?~今の庁舎建設は、世田谷区民が時間をかけてみんなで検討してつくったもの

自民党の区長予定候補のチラシがうちに入りました。区庁舎建設の400億円を区民負担ゼロにすると大きな見出しが出ています。
しかしこれはひどく乱暴な話なのです。

本庁舎の建て替えは、その是非を巡って長年にわたる議論の末、老朽化、狭隘化解消のために建て替えが必要という結論になりました。その際我が党は、必要な機能を備えた庁舎整備、暮らしや福祉に影響を与えない資金計画、区民がつどうこれまでの良いところを継承していくこと、徹底した区民参加で進めることを求めました。
庁舎整備は私たちの要求をほぼ全て受け入れて進められました。だから私たちも庁舎建て替えに賛成してきたのです。
住民参加の話し合いが繰り返し行われ、公開コンペで設計者が選ばれ、公契約条例を生かした地域業者活用、労働条件に配慮した工事が進められています。
私たちの提案が生かされた庁舎整備が進められているのです。

これに対し、自民党候補者が言っている方法は、渋谷区や豊島区で使われた方法を世田谷でも取り入れろというもの。
渋谷区は、渋谷公会堂があった区役所敷地の半分を長期にわたって民間に無料で貸し出す代わりに、民間開発とセットで建設を行い建設費を下げることをしました。建設費が下がっても、それ以上に無料で長期に高い土地を民間に貸し出すことが、民間企業の大きな利益になっているのです。
豊島区は区役所の上に分譲マンションを作り、マンションの売却で建設費を抑えるということをしました。しかし、そんなことをすれば、次の建て替えの際にマンション住民の合意を得ることが困難となるという大問題を抱えています。
この問題を議会で取り上げました。
区は、住宅地の中の世田谷区役所は、民間に貸し出す条件もなければ今の計画以上に大規模なものはできない、民間手法では、区民との話し合いを反映することが困難だとして今の手法をとったと説明しました。資金計画も、福祉や暮らしに影響を与えないよう、計画的に進めています。

自民党候補が言っているのは、公共の現場を民間企業の儲けの場としてさらに解放していく、自治体の公共責任を投げ捨てるような新自由主義の自治体変質を迫るものです。今区政で図書館や児童館、学童の民営化が狙われていますが、さらなる民営化の加速を狙っていうるのです。
こうした流れをくいとめ、自治体が公的責任を果たし、住民と共に、住民自治、民主主義を発展させることが必要なのです。

〇日本共産党区議団を3人から4人へ
区議団は、現在の3名から4名を目指します。
4名になれば交渉会派となり、代表質問ができる、議会内での存在感、発言力が大きく変わります。
日本共産党ももっと大きくする必要があります。4人全員当選目指し全力で頑張る決意です。ありがとうございました。