特別支援教室は必要な期間、入室できます。

活動報告

昨年、都が「特別支援教室の運営ガイドライン」において、発達障害のお子さんが通う特別支援教室の指導期間を「原則1年、最長2年」としたことが現場に混乱をもたらしています。私たちの質問の答弁でも、「引き続き指導を受けられる」ということを都は認めています。都は各区市町村にペーパーで、「指導期間の考え方について」を渡していますが、わかりにくく、区市町村の中には、「基本的に1年で、最長2年」と初めから保護者に伝えている区市町村もあると報告されています。

ぜひ、そうした場合は、議会答弁をご参考にしてください。

必要なお子さんは1年以上いられるようになっていますので、ぜひ各学校、各区市町村に示してください。

12月10日の文教委員会のやり取り↓

 

アオヤギ有希子:区市町村などに対して詳しく説明されているとのことですけども、10月も11月も書面開催ということをお聞きしております。つまり書面の配布が中心ということですので、やはりわかりづらい面は、ぬぐい切れていないのではないでしょうか。

2年以上延長する場合、改めて出された書面のほうでは、入室①に戻ると書かれているため、これは単純に延長なのか、それとも再入室という意味なのか、という疑問も寄せられました。再入室の場合、一定期間を開けなければならないのか、などの声もありました。

2年以上指導を継続する場合、どういう手続きになるのか、お示しください。

滝沢特別支援教育推進担当部長:特別支援教室の運営ガイドラインでは、れぞれの児童生徒の学習上または生活上の困難に応じた一年間の目標を設定して指導を行い、必要な場合には、1年間指導を延長できることとしています。また、 延長終了時には、児童生徒の状況に応じた適切な支援のあり方を区市町村教育委員会が検討することについて定めています。検討の結果、特別支援教室での指導が必要と判断された場合は、引き続き特別支援教育での指導を継続することになります

アオヤギ有希子:指導を継続ということで、途切れなく、指導が延長されるということがわかり
ました。この間のガイドライン文言の影響で、2年以上はいられないのなら、特別支援教室を高学年になってから使おう、という方や、中学校の場合、卒業の時まで使いたいので、2年生から使おうなど、利用を先延ばしにして温存しようという意見もありましたので、延長できることをしっかり周知して、ためらわずに、発達に課題があると分かった時点で、利用するよう徹底していただきたいと思います。
一方、このガイドラインで改めて強調されたのは、「指導期間は原則1年」ということですが、原則一年たったら、区市町村教育委員会の判定委員会、就学支援委員会が判断するということですが、各区市町村でどういう体制になっているのか、だれが判断するのでしょうか。

滝沢特別支援教育推進担当部長:ガイドラインでは、指導目標の達成状況について、学校が設置する校内委員会で確認、検討することとしております。また、区市町村教育委員会は、教育学、医学、心理学の専門家等により構成する判定委員会等を設置し、指導期間を延長する場合には、校内委員会での確認、検討を踏まえ、総合的に判断することと定めております。

アオヤギ有希子:校内の検討委員会は、これまでも行われてきたことですが、ガイドラインには、延長する場合は、区市町村教育委員会が設置する判定委員会に諮られ、審議されることが書かれ、書面で行われる、ということです。教育学、医学、心理学の専門家がいる体制が、区市町村にそもそもあるのか、全員の判定を正確に判定できるのか、疑問です。また、校内委員会でもこの間、振り返りはされて
きたわけですから、その子がどういう状態なのか、判断されているのが大前提なので、ことさら区市町村の判定委員会でと強調されていることに疑問を感じます。

ー中略ー

ほかにも多く、本当に支援期間が1年になると理解した方は、本当に困る、と。支援教室の先生と関係をつくるのにも時間が必要、と。そもそも1年で成果が出ることではないと感じている、という保護者の多数の声をいただいております。 ガイドラインでは、3か月ごとに校内委員会で評価を行い、1年で、本人や保護者の意向確認、巡回相談心理士の所見確認といわれていますけども、1年週二回程度で、発達障害や課題が改善されると考えておられるのか、お伺いします。

滝沢特別支援教育推進担当部長:特別支援教室での指導では、十分な評価がされないまま指導が継続されないよう、指導目標の達成状況の確認することが重要です。そのためガイドラインでは、指導目標を設定し、児童生徒の学習上または生活上の困難に応じた指導目標を設定し、学校生活の一年間のサイクルが終了する時点で、必ず振返りを行う趣旨で、指導期間を原則1年間と規定しております。なお、指導目標が達成されない場合の指導期間の延長等もについても定めています。

アオヤギ有希子:1年で必ず振り返る、という意味で、「指導期間を原則1年」と規定したとのことです。その通りなら、原則1年で振り替える、と言ったほうが伝わると思いますけれども、そういう都の意図をくみ取ったとしても、「指導期間が原則1年」ということが子どもたちに伝えられたた場合、1年でできなかった、という思いを持つのでは、危惧をするものです。

今、特別支援教室の子どもたちは、自分たちの意思で週二回程度通って、後の時間は普通級で過ごし、自分の課題に向き合いながら、努力しているわけです。子どもはロボットではないので、みんながきれいに1年間で指導が終了するということは絶対あり得ないというふうに思います。

「原則1年」ということが子どもにとって、せかされていると感じ取ってしまうのではないか、と考えますが、いかがですか。

滝沢特別支援教育推進担当部長ガイドラインで原則の指導期間を1年間と定めた趣旨は、指導目標を設定し、学校生活の1年間のサイクルが終了する時点で必ず振返りを行うためであり、退室をせかすものではございません。

アオヤギ有希子退室をせかすものではないということですので、現場で、振り返りを行うだけなのだ、と徹底していただきたいと思います。子どもの意思を一番尊重して、支援を継続するかどうかを判断していただきたいと思います

 

都が出した通知、下部に2年目以降、特別支援教室の指導が適当と判断した場合、

「指導・支援を進めることとしています」、ということが書かれています。