医療的ケア児の通学支援が充実されたー文教委員会2021年度予算審議より

活動報告

昨年の決算委員会でも求めた、医療的ケア児の専用通学車両(医ケアバス)を増やし、乗車を希望するすべてのお子さんが、乗車し、通学できるよう、予算審議でも求めてきました。以下の2点が前進しました!

〇医ケアバスに乗る都立特別支援学校の非常勤看護師(会計年度任用職員)の勤務時間をこれまでの週19時間から31時間に拡大(社会保険加入)。

〇医ケアバスが確保できない場合、福祉タクシー代を就学奨励費に入れ、保護者負担を軽減。

医ケアバスには、安全を確保するために、看護師の乗車が必要ですが、コロナ下でこの看護師の確保が非常に困難になってきました。子どもの日常のケアをするヘルパーさんでも乗車可能ですが、なかなか、早朝の乗車を受けてくれる事業者がいない現状もありました。

学校の非常勤看護師が乗車できれば、運行可能ですが、都立特別支援学校で雇用する非常勤看護師は、会計年度任用職員で社会保険に入らない、勤務時間は週19時間が上限となっていました。

そのためお迎えにいくと、朝6時から7時台に勤務が始まりお昼前に退勤しなければならなくなり、一番学校で人手が必要な、お昼に勤務できなくなるような働き方になり、しかも社会保険に入れない、パートナーの保険や国保に加入しなければならい状況でした。

看護師さんが医療機関などで常勤で雇用されている中、19時間上限では人は集まらないのでは、と考え、日本共産党都議団が2021年度予算要望にも示した、看護師さんが19時間以上働ける環境を整え医ケアバスの運行を抜本的に増やすよう、求めていました。

また、福祉タクシーについても肢体不自由児の保護者の皆さんから「医ケアバスに乗れず、福祉タクシーを利用し、ひと月に数万円になる家庭もあり、負担が重く、学校に行かせることを控えるケースがある」との訴えがあり、私も文教委員会でとりあげてきました。これが実現し、福祉タクシーを利用する場合、就学奨励費に含めることになり、就学奨励費を利用している方は負担軽減になります。

肢体不自由児が、「希望しても医ケアバスに全然乗れない」「学校に行くのを控えさせる」という状況は、合理的配慮がなされていない状況です。今回の改善策で一刻も早く、都が、肢体不自由児が安全に学校に行ける環境を整えるよう、引き続き求めていきます。