こんな建築現場有りなの?

地域課題活動報告

ビル建設現場の溶接作業で火花が道路に落ちてくる。と通報相談がありました。早速に現地に行き少し離れた場所から現場を観察しました。

作業現場を見ていると、室内階段付近の溶接を行っている様子で外側から現場の作業が丸見え状態で溶接とサンダーでの鉄筋やすり掛けの火花が道路にまで飛んで出ている事が確認しました。溶接工の方は、鉄筋にロープをかけ、足をロープに入れ不安定な体制で溶接を行っていることも見られました。

最近の工事現場は足場をかけ防炎幕で覆って危険防止がされているのが通常と思っていたのですがこの現場は違いました。

早速に、区の中高層建物担当の住宅課に報告し職員を現場派遣してもらい、現場指導となりました。

翌日も現地調査を実施、溶接の脇は白幕をかけていましたが火花は相変わらず道路に飛んでいる映像をとり、住宅課と建築課長に報告即刻を行い両課の職員を現地派遣して再度現場指導となりました。

その翌日も現地に赴き状況をみたところ、今度は足場を組み始めており、やっと幕がかけられるのかなと思いながら、足場の足がL字側溝の上面に置かれ不安定感も見られたため、足場架けなどの道路使用許可を出す部署の道路管理課に、足場の許可申請が出ているのか、確認したところ、申請は出ているが、許可はまだ出していないとの回答。即時現場の確認をお願いし指導で一時的に足場の撤去を行うことになりました。

ここまで、法令違反の可能性の高い建築現場があるのは、私自身もびっくりなのですが、近隣の方からは「学校のすぐそばで、通学路にもなっている場所で、火花が飛び散っている場所の近くを子ども達が歩いている。見ただけでもゾッとした」と話されていました。

建築担当課長に、法令違反の可能性がある現場を指導する以外何か方法はないのか。そもそも火花が道路に飛び散るような工事現場は現行法で許していいのかなど対応の整理と違法状態での現場に指導する以外の罰則は無いのかなど宿題として伝えました。

写真ではわかりにくいですが、防炎幕もなく溶接などを行う現場写真

 

建築職人も足りないと言われる昨今ですので、なるべく早く終わらせて次の現場に移動したいという気持ちはわからなくはないですが、安全確保ができないような現場はあってはならないです。今回の事例をもとに決算委員会でも取り上げ、区としてできる事を整理し、いかなる場面でも生活の安全や働きの安全を求めてまいります。