住まいは人権を守る基本
日本が日本国憲法の理念を実践する福祉国家としての道を歩むためには、住まいは人権であるとの認識を人々に広めなくてはいけません。
住まいを確保するのに困っている人がいるという現実を知り、それは人権侵害だとの認識が広まれば、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利がすべての人々に保障される世の中になっていくと思います。居住支援の取り組みは人権を守ることにつながります。
最近多い相談は『住まいに関すること』です。住んでいたアパートのオーナーから契約更新を渋ってきた。理由は高齢だから。
高齢だからと言って契約更新しない理由にはなりません。しかし突然そのようなことを言われれば『どうしよう』と悩んでしまうこともあると思います。
それと、「土地の所有者が売却をしたので、出ていってほしい」ということを言われた。そのような相談が続いています。
借りていた部屋を出るのは簡単ではありません。今まで住んでいた荷物の整理、生活資金に見合う引っ越し先を探し、引っ越し業者をさがし転居。簡単に言えばこのぐらいなのですが、転居先を探すことに苦労します。
区の住宅課には居住支援があるのですが、そこも常に物件情報を持っているのではありません。私もいくつもの不動産屋に連絡をして、転居先を探す手伝いをするのですが、「年齢はいくつですか?」と必ず聞かれます。そこで年齢を伝えると難しいと言われます。
持ち主は室内で死亡し何日も発見されないことがある報道などを聞くと、事故物件にしたくはありません。そこもわかります。
だから、高齢者が年金生活できる、シルバーピアなどが必要だと言い続けています。
今まで長く住んでいた場所を離れることは非常に大変です。買い物する場所、今まで通っていた病院までの距離などなど、環境が変わる事での不安があります。そのようにならないためにも私たちは頑張ります。