街並みを守れる地域を

地域課題

谷中7丁目、朝倉彫塑館となり、私が以前借りていた和久田荘・山口アパートのあった場所が更地になりました。大手ハウスメーカーが土地を購入し今後マンションが建つと聞いています。

建築家に聞くと、地区計画や建築基準法を最大限利用で、ピラミッドをケーキカットのように4分の1に切ったような階段式で設計すると、最大6階建てになるのではないかと聞きました。

▲左側奥、黒い建物が彫塑館アトリエ

解体前に、ハウスメーカーに伝えたことは、『条例になくても地域説明会は行うこと』、『谷中にふさわしい建物にすること』、『朝倉彫塑館の隣ということを考えた設計をすること』を伝えています。

同時に台東区の谷中地域整備担当の第3課にも同様の話を伝え、台東区としても「谷中地域担当だけではなく、全庁挙げて様々な手立てを考えてほしい」ことを伝えたところ、文化財の担当課も合わせて、『彫塑館の明かりを取り入れた設計のこと、庭の池の水脈のこと、屋上からの眺め眺望、もちろん建物保全について』の申し入れをしたと担当課から話を伺いました。

彫塑館通りから見れば地区計画上、4階が見えるかどうかなのかもしれませんが、墓地側から見れば階段式の6階建ての壁になりかねません。

私は以前の委員会の中で、地区計画は墓地までふくみ広い範囲にしなければ、業者はお金を積んででも土地の購入に走る。と指摘はしていましたが、私的財産の制限をかける計画ではなかなか広範囲と言うのが難しいのが区としての見解でした。

台東区としては、法律や条例上のことは伝えることはできますが、このような建物を作りなさいという事は言えません。伊藤忠マンションやライオンズマンションの時のように住民の皆さんの声と力が必要です。

どのような建物になるかの説明は、業者に対し引き続き住民説明会を行うよう求めていきます。資料のポスティングをして終わりにならないようにするのは、皆さんの声が必要です。チラシなどが入っていたら担当者に説明会をしてほしいと、ひとこと業者に伝えてください。

谷中地域に合うような建物にならなければこの地域は急激な変化が生ずる可能性があります。皆さんの力が必要です。みどりの多い地域・顔の見える地域・ともに住みやすい地域づくりを進めていきましょう。