小学校で35人学級実現‼さらに30人学級へ~子ども、保護者、教育関係者の声と粘り強い運動で 田中まさや区議会議員が、区政リポート1月8日号を発行しました
子ども、保護者、教育関係者の声と粘り強い運動で
小学校で35人学級実現‼さらに30人学級へ
コロナ感染拡大の中で新年を迎え、緊急事態宣言が発出されました。今年こそ、いのちとくらし、営業第一の政治の実現、住民の困難に寄り添い解決のために全力をあげます。
さて、昨年は「声をあげれば政治は変えられる」ことが確信になる大きな出来事がありました。その一つが、少人数学級への前進です。子どもや保護者、教育関係者の声が政治を動かした画期的な成果です。
政府は、昨年12月、現在、小学校の学級編成基準は、1年生を除いて40人です。この基準を2025年度までに全学年35人以下に引き下げることを決めました。小学校の学級規模の一律の引き下げは40年ぶりです。日本共産党は、国政でも地方政治でも、長年にわたって少人数学級の実現のために力を尽くしてきました。昨年6月には、緊急提言「子どもたちに少人数学級をプレゼントしよう」を呼びかけ、渋谷区議団も毎議会で、区としての実現を迫ってきました。引き続き、30人学級の実現への全力をあげます。
今号では、昨年の第4回区議会定例会の代表質問で、私が30人の実現を求めた質問を紹介します。(質問、答弁とも要旨)
- 少人数学級について
コロナ禍の分散登校で少人数学級を体験した教師、保護者、子どもから、少人数学級を求める声が急速に広がっています。少人数学級化を求める教育者有志の会が呼び掛けた署名は、18万人に達しており、呼びかけ人の乾彰夫東京都立大学名誉教授は「感染対策と子どもたちに目が届きやすい学校運営の両立には、早急な少人数学級の実現が必要」、本田由紀東京大学教授は全国データを示し、「習熟度別少人数指導よりも少人数学級の方が学力向上に効果があった」と述べています。全国市長会など地方団体、全国都道府県教育委員会連合会、全国4つの校長会などが少人数学級の実現を求め、文部科学大臣も、法改正による学級規模の変更も視野に、30人学級への「不退転の決意」を表明するなど実現まであと一歩です。
国に対して30人学級の実現とそのための教員の確保、教室整備の財政措置を求めるべきです。現在の在籍数で区立小中学校での30人学級にした場合、幡代小学校や笹塚小学校で6学級、神南小学校、富ヶ谷小学校5学級など合計61学級増やす必要があります。渋谷区も来年度から30人以下学級にすべきです。区長の所見を伺います。
区長答弁 少人数教育については、国の動向を注視しています。
また、現在、教育委員会では、「渋谷区立学校の在り方検討委員会」が設置され、「適正規模・適正配置について」議論がされています。しかし、少人数学級が進めば、教室不足となりますがその点は議論されていません。まして「適正配置」の名による学校統廃合は、少人数学級を望む子ども、保護者、教員、区民の願いに逆行するもので許されません。本町小学校と本町東小学校を統廃合した本町学園小学校では、現在教室不足になっています。
「検討委員会」では、国の30人学級の動向も踏まえて十分検討すべきであり、期限を切って性急に結論を出すべきではないと考えます。また、30人学級に逆行する学校統廃合はしないこと、学校は教育環境の充実を優先すべきであり他の公共施設の統廃合のために活用しないことを明確にすべきです。教育長に所見を伺います。
教育長答弁 渋谷区立学校の在り方検討委員会の議論については、既に国における議論を踏まえ、その動向を注視しつつ、議論していくことを確認しております。また、他の公共施設との複合化にかかわらず、学校施設は充実した教育環境を確保すべきものであることは言うまでもありません。
田中議員の再質問(教育に関する部分の抜粋・要旨)
少人数学級ですけれど、私は国の動向を注視するというだけではなく、区の区民の子どもたちに対する責任なんですね。新型コロナウイルスの子どもへの影響について、国立育成医療研究センターが行った「コロナ×こどもアンケート」では、9月の回答として「コロナのことを考えるのは嫌だ」が40%、「すぐいらいらする」30%、5月の調査とほとんど変わっていません。強いストレスにさらされています。その中で大人たちへの願い、アドバイスを学校へという中で、「学校でもっとたくさんの葉に資を聞く時間をつくってほしい」「学校は生徒の気持ちを知ってほしい」「話し合える場が欲しい」、こう書かれているんです。こうした声に応えて、直ちに教育委員会として、来年度から実施に踏み切るべきだと区長に再質問します。
区長答弁 少人数学級については、今、国の方で議論がされています。私も各部の会議にも参加していますし、その議論をしっかり注視しながら、検討を進めていきたいなというふうに思っております。