9条生かした平和外交へ/消費税5%減税と賃上げを ~第2回区議会定例会・日本共産党区議団の代表質問から① 田中まさや議員が、区政リポート6月10日号を発行しました
第2回区議会定例会・日本共産党区議団の代表質問から①
9条生かした平和外交へ/消費税5%減税と賃上げを
区議会第2回定例会が、6月1日から始まり、日本共産党区議団は2日の本会議で、牛尾まさみ議員が、区長・教育長に代表質問をおこないました。
今号では、ウクライナ危機に乗じた憲法9条改憲の動きや物価高騰によるくらしの悪化という、区民のいのちとくらしにかかわる重大問題について、国に対して政治の責任を果たすよう求めるとともに、区も責任を果たすよう区長に質した部分をご紹介します。(以下質問要旨)
1、平和と物価高騰対策について
⑴憲法9条に基づく平和外交について
プーチン政権によるウクライナ侵略の悲惨な映像が連日報道されています。日本共産党は、主権の尊重と領土の保全、武力行使を禁じた国連憲章に基づいて、各国政府と市民社会が「ロシアは侵略をやめよ」の一点で団結し、一日も早く戦争を終わらせ、平和秩序を回復するために全力をあげます。
自民党の安全保障調査会が敵基地攻撃能力の保有に踏み込み、日本維新の会はアメリカとの核共有を提言しました。岸田首相も、防衛費の増額や核抑止力の強化などを対米誓約しました。これらは、日本を軍事対軍事の道に引き込む危険な対応です。
日本共産党は、くらしを押しつぶす大軍拡をやめ、核兵器禁止条約に参加するとともに、東アジアを平和の地域とするために、アセアン諸国と日米中ロが参加する東アジアサミットを活用し、憲法9条を生かした平和外交を提案しています。
区長は、紛争を戦争にさせないことが政治の役割ととらえているのか、そのために、政府に対し、憲法9条を守り、核兵器禁止条約の批准を求めるべきです。見解をうかがいます。
区の昨年度の平和事業は東京大空襲を体験した噺家の講演で、参加者の感想も好評でした。今年度は、国連憲章や、日本国憲法についての講演会を提案します。区長の見解をうかがいます。
⑵物価高騰対策について
最近の物価高騰は、アベノミクスの「異次元の金融緩和」による「円安」などが原因で、くらしを脅かしています。区民は「年金は下がり、物価は軒並み値上げではくらしていけない」など、悲鳴をあげています。政府の補正予算の物価対策は、実質、ガソリン元売り価格の抑制しかありません。
日本共産党は、新自由主義をやめ、消費税減税、賃金の引き上げ、社会保障と教育の充実、気候危機打開、ジェンダー平等の5つの大改革を提案しています。
コロナ禍からくらしを守るため、世界で85の国と地域が日本の消費税に相当する付加価値税の減税を実施しています。区長は政府に対し、物価対策として最も効果の高い消費税の5%への引き下げと、これまで非課税だったシルバー人材センターを含め、中小業者を苦しめるインボイスの中止を求めるべきです。見解をうかがいます。
政府は、地方創生臨時交付金のうち今年度の1兆円と繰り越された8千億円の活用例として、住民税非課税世
帯等への臨時特別給付金の横出し事業などを示しています。
当区でも、この財源やため込んだ基金を活用して、足立区が実施した世帯所得200万円以下の課税世帯への10万円支給をただちに実施すべきです。渋谷区では17億円でできます。区長の見解
をうかがいます。
労働者の実質賃金は、2012年度から20年度に22万円も減少する一方で、大企業の内部留保は133兆円も増えました。東京の最低賃金は、時給1041円で、一日8時間、月22日働いても18万円余にしかなりません。日本共産党は、最低賃金を時給1500円に引き上げるため、アベノミクスで増えた大企業の内部留保に5年間に限定して2%課税し、中小企業の賃上げの財源とすることを提案しています。
区長は、最低賃金を時給1500円に引き上げ、8時間働けば普通の暮らしができるよう、政府に求めるべきです。
また、渋谷区として、委託事業者に賃金引き上げのための支援を行うべきです。
男女の賃金格差解消のために、わが党が繰り返した国会論戦が実を結び、今年7月から、各企業に対して男女の平均賃金の公開が義務付けられました。区が取引する契約業者の選定の際の評価項目に男女の賃金格差の解消を加えるべきです。以上3点について区長の見解をうかがいます。
区長答弁要旨 憲法9条については答弁せず、核兵器禁止条約については、「国政の場で議論すべき」と背を向けました。消費税減税については「国の問題」と切り捨て、最賃の引上げについても国の「最低賃金審議会」に責任を押し付け、区の委託事業者の賃上げも拒否しました。