樹木伐採ありきの背景に、大企業のための再開発優先の姿勢が… 区民の声より、大企業の儲け優先の害悪あきらか 田中まさや議員が、区政リポート8月25日号を発行しました⑴
区民の声より、大企業の儲け優先の害悪あきらか
樹木伐採ありきの背景に、大企業のための再開発優先の姿勢が…
玉川上水旧水路緑道整備のために、189本の樹木を伐採する計画に、多くの住民から樹木といまの緑道の存続を求める声があがっています。
まちづくりは、住民合意で進められるべきであり、区が決めた計画を押し付けるのをやめ、住民の声を尊重して計画そのものを中止すべきです。
西原の説明会でも多数の反対の声
8月16日には、長谷部区長も参加して、緑道の整備計画についての説明会が開かれました。そこでも多くの住民から、樹木の伐採に反対する声があがりました。区長は、緑道の樹木については、9月に再調査すると言明したそうですが、計画や伐採そのものを見直す姿勢は示さなかったそうです。
伐採の中止や計画の見直しを求める声を大きく広げるとともに、区が実施するとしている再調査に、住民や住民が信頼できる専門家を立ち会わせることが必要です。
伐採が必要とした樹木調査は開発会社が実施
区長は、緑道の樹木伐採について、「令和2年度までに樹木医が実施した健全度調査において、189本に枯損などがあった」ことを根拠にしていますが、この調査は、区が玉川上水旧水路緑道整備基本設計を委託している「株式会社東京ランドスケープ研究所」(渋谷区本町1丁目)が実施した調査であることがわかりました。つまり、この研究所が進めようとしている計画に沿って「枯損木」と認定し、伐採しようとしている可能性があります。
実際、私が伐採対象となっている樹木の場所を調査したところ、緑道整備のために必要の場所に集中している傾向があることがわかりました。
「ファーム」などをつくるための計画ありきで、住民の声も地球温暖化対策も無視して樹木を伐採しようとしている区の異常な姿勢は地方自治体の在り方として許されません。
緑道の樹木に掲げられた「私たちを切らないで」の看板(既に区が撤去しました)
玉川上水旧水路緑道整備と一体の
「ササハタハツまちラボ」は、京王電鉄や東急不動産などが推進役に
玉川上水旧水路緑道整備と一体に進められている「ササハタハツまちラボ」は、渋谷区、京王電鉄や東急不動産に官民連携事業として渋谷区も出資する渋谷未来デザインが推進役です。「再整備される玉川上水旧水路緑道の利活用」を目的として、すでに昨年度から「FARM」(ファーム)をみんなで考える実験イベント(388FARMβ)を西原や初台の緑道で実施しています。
そもそも渋谷未来デザイン(FDS)は、「企業・市民と共に多様なアプローチで」「”可能性開拓型”のプロジェクトを推進」する組織であり、中心メンバーである東急不動産やドコモ、日建設計、みずほ銀行など15社の参画パートナー企業をはじめ参加企業などのもうけを生み出すための組織です。区議への暴言や区議会否定の暴言で辞任した澤田前副区長は、官民連携の推進役としてFDSの理事に就任していました。
結局、玉川上水旧水路緑道整備事業は、これらの大企業のための再開発であり、「玉川上水の緑道や樹木を残して欲しい」との住民の切実な願いより大企業のための再開発を優先するものです。