緊急の物価高騰対策、学校給食の無償化を求める ~区議会第3回定例会・・・日本共産党区議団の代表質問より② 田中まさや議員が、区政リポート10月13日号を発行しました
区議会第3回定例会・・・日本共産党区議団の代表質問より②
緊急の物価高騰対策、学校給食の無償化を求める
物価高騰が区民のくらしや営業を直撃するなか、区政の最大の課題は、くらしや営業をもまることです。日本共産党区議団は、第3回定例会の代表質問で、「くらし・区政アンケート2023」に寄せられた区民の切実な声も紹介して、区としての緊急対策の実施を求めました。
今号では、この点について、五十嵐議員が行った代表質問をご紹介します。
区民のくらしと中小業者の営業を守る緊急対策について
- 物価高騰対策について
コロナ禍の景気後退が解消されないうえに、光熱費や3万種もの食料品の値上げにより、サラリーマンの賃金は16か月連続マイナス、今年の8月時点の都内の経営破綻も昨年の5割増しの742件に上っており、区民のくらしと中小業者の営業はかつてない厳しい事態になっています。わが党区議団の区政アンケートには「家賃を振り込む預金口座が今年中に0になるのが心配です」「毎週同じ食料品を購入していますがどんどん金額が増え、来週から何を減らすか考え中」など切実な声が寄せられています。
今議会に区長が提案した補正予算では、70億円を財政調整基金に積み増し、基金総額は1442億円になります。財源がないわけではありません。また、地方創生臨時交付金は内閣府の情報では、5828億円の残高があり、次の申請締め切りは、10月2日になっています。これらを活用して物価高騰から区民のくらしと営業を守る対策を実施すべきです。
また、区民からは「電気、ガス代を払うと食費の分がほとんどのこりません」など切実な声とともに、支援を求める声が寄せられています。
こうした物価高騰から住民のくらしを応援するために低所得者や若者、子育て世帯に対して区独自の給付金を支給すべきです。
新宿区は、11月から来年3月まで区内中小事業者に対し、20万円を上限に、電気、都市ガス、ガソリンなどの使用料の4/5を補助する「エネルギー価格高騰緊急対策支援」を実施すること発表しました。練馬区でも、ガソリン代の助成制度を始めました。
当区でも区内中小業者に対しエネルギー価格高騰緊急対策支援を実施すべきです。区長の所見を伺います。
さらに、区内中小業者からは「ゼロゼロ融資」の返済ができない、区の制度融資に借り換えできるようにしてほしいとの要望が切実に出されています。区の制度融資でゼロゼロ融資の借り換えを認めるよう改善すべきです。
補正予算では、地域活性化事業に4億1435万円余の予算がついていますが、デジタル地域通貨を使わない区民のくらしと区内事業者の営業を応援するため地元で利用できるプレミアム商品券を発行してほしい、との声も高まっています。新宿、板橋、荒川、各区では、商品券の活用も実施しています。渋谷区でも実施すべきです。
区内の私立保育園などからは食材の高騰で、これまでのお米のランクを下げ、おやつのフルーツを季節の果物からバナナに変えざるを得ない、との声が寄せられています。こうした私立保育施設への支援を行うべきです。以上5点について区長の所見を伺います。
- コロナ感染症対策について(略)
- 学校給食の無償化について
23区中22区で学校給食の無償化に踏み出しました。10月以降も有料なのは渋谷区だけです。
区長は、渋谷区の子どもたちだけ給食費の負担を求めるのですか。補正予算に70億円を基金に積み立てながら学校給食無償化の予算は計上していません。財源がありながら子どもたちに使わずに、23区中渋谷区だけが今年度学校給食の無償化を実施しないことは、絶対に許されません。区長は昨日「検討する」と答えました。10月から必要な予算は、約2億2000万円です。補正予算に追加して直ちに実施すべきです。区長の見解を伺います。
長谷部区長答弁(要旨)
物価高騰対策の財源についてですが、基金は景気動向が不安定な今、未来への投資や様々なリスクに対応するための貴重な財源であり、持続可能な財政運営のために有効に活用する。また地方創生臨時交付金については、昨年同様に有効に活用する。
現在低所得者世帯への支援として物価高騰緊急支援給付金を支給しており、非課税世帯のほか、均等割のみ世帯の上乗せを実施しているだけでなく、ハチペイのポイント還元など、低所得者、若者、子育て世帯を含む区民生活の支援に努めているので、改めて区独自の給付を行う考えはない。
エネルギー価格高騰緊急対策支援及びゼロゼロ融資の借換制度については、事業者から相談があった際には、国の制度を含め適切な制度を案内する。
プレミアム商品券を実施する考えはない。
私立保育園の支援については、保育所等物価高騰緊急対策事業を活用し、準備を進めている。
学校給食の無償化については、実施に向けて検討する。
五十嵐議員の再質問(要旨)
区内の倒産件数も、かつてなく増えている実態がありますが、区長は今の区民の暮らし、区内の中小業者の実態をどのように認識しているのか、伺います。
学校給食の無償化ですが、今年度中はやるんですか。10月までに22区が実施することを公表しています。改めて今年度中にやるのかどうか、伺います。
再質問に対する区長答弁(要旨)
区内中小事業者の現状は、もちろん大変な状況も分かってます。一生懸命がんばっている中小事業者もたくさんあって、…そういった背中をしっかり押していきたい。
学校給食について、いつというお話ですが、来年度の頭から今は予定している。念頭に検討をしている。