党区議団が、19項目の復活要求書を提出 ~2024年度渋谷区予算原案に対して 党区議団が、19項目の復活要求書を提出 田中まさや議員が、区政リポート2月1日号を発行しました
2024年度渋谷区予算原案に対して
党区議団が、19項目の復活要求書を提出
長谷部区長は1月22日、区議会に対して2024年度当初予算原案を内示、2億円の保留財源による各部局や区議会からの復活要求をふまえて、29日には復活予算を盛り込んだ当初予算案最終見積を明かにしました。
日本共産党区議団は24日、区長に対して「2024年度渋谷区予算原案に対する復活要求書」を提出し、実現を求めました。(左掲参照)
物価高騰対策、敬老祝い金の削減中止、防災対策の強化など
当初予算原案では、小中学校給食の無償化や難聴高齢者の補聴器購入費助成の拡大、木造住宅耐震補強工事費助成制度の新耐震建築物への対象拡大などが計上されました。
しかし、物価高騰に苦しむ区民や中小業者に行き届く区独自の支援はなく、能登半島地震を踏まえた防災対策の強化は、極めて不十分です。しかも国保料や後期高齢者医療保険料の大幅値上げ、敬老祝い金の大幅削減など負担増と福祉切り捨てが狙われています。
党区議団の「復活要求」は、当初予算原案を抜本的に正すものではありませんが、区政の最重要課題である物価高騰対策では低所得者や中小業者への独自支援、能登半島地震の教訓を踏まえた建物の耐震化や避難所運営の改善など防災対策の強化、敬老祝い金の削減や国保料の値上げ中止、教育や保育環境の改善など19項目の予算化を求めたものです。
今後は、第1回定例会での区長等への質問や予算修正などで、くらし、福祉、教育最優先、区民が主人公の区政の実現と税金の使い方の転換を求めて全力をあげます。
2024年度渋谷区予算原案に対する復活要求書(抜粋)
1.物価高騰対策として、以下の5点を緊急に実施するとともに来年度予算に計上すること。
①低所得世帯、子育て世帯、若者単身世帯に区独自の給付金を支給すること、②燃料費の高騰により赤字となっている中小業者に対して物価高騰対策の助成を実施すること、③紙のプレミアム付き商品券事業を実施すること、④低所得世帯と生活保護世帯に対する光熱費の助成を実施すること、⑤子育て世帯と若者の家賃補助制度を創設、復活すること。
2.敬老祝い金贈呈事業の対象を削減しないこと。
3.防災対策の強化として、耐震補強工事助成の対象を既存不適格の住宅などにも拡大し、助成額も引き上げること。居室だけの耐震化や耐震設備の導入も合わせてすすめること。また、避難所の1人当たりの面積、トイレの数などは、スフィア基準に引き上げ、プライバシーの確保や犯罪の抑止を行うこと。避難所運営委員会には、必ず一定数以上の女性に参加してもらうこと。避難所の備蓄には、在宅避難者や帰宅困難者のための水、食料等を一定数確保すること。
4.玉川上水旧水路緑道整備は白紙に戻し、現在の緑道の樹木の保存に努めること。すべての公園の樹木を適切に管理するために、樹木医などの専門家を配置すること。
5.学校給食費の無償化については、私立や国立等すべての義務教育の児童生徒に対して、区立小中学校の給食費相当額を助成すること。
6.国民健康保険料の値上げを行わないこと。低所得者の国保料を引き下げるとともに、18歳までの均等割保険料を無料にすること。
7.介護保険料は、引き上げないこと。
8.国に対して、介護利用料の負担増をやめるよう求めること。区型介護サービスを拡充し、必要な介護を受けられるよう予算を増額すること。介護予防総合事業の「緩和サービスA」はやめること。また、特別養護老人ホーム、グループホームを増設すること。
9.委託契約や指定管理協定、請負契約など公務労働に従事する労働者の最低賃金を時給1500円以上に引き上げること。
10.渋谷図書館は、現地で再整備して復活すること。
11.区としてゼロカーボン宣言を行い、直ちに2030年までのCO2排出量の削減目標を引き上げるとともに、太陽光発電設置助成の復活や省エネ・再エネの総合相談窓口を設置すること。
12.介護士や保育士、放課後クラブ指導員の賃金を専門職に相応しく引き上げるために、区独自の助成を行うこと。
13.渋谷区「新しい学校づくり」整備方針は撤回すること。学校統廃合や施設一体型小中一貫校、公共施設との複合化はやめること。各学校の建替えについては、子ども、学校関係者、住民の参加で検討するとともに、プールは必ず設置すること。また、スポーツセンターの仮設校舎には専用グラウンドを整備すること。
14.小・中学校の全クラスの35人学級を早期に実施すること。
17.保育の質を確保するために国が2024年度から実施する予定の保育士配置基準(保育士一人に対して4・5歳児25人、3歳児15人)が、区内のすべての保育施設で実施できるようにすること。また、2歳児以上の面積基準の引き上げについて、国と都に求めるとともに、区独自に実施すること。
以下略