100億円の整備費や農園など緑道再整備に、批判続出 ~第9回ササハタハツ会議4月24日開かれる 田中まさや議員が、区政リポート5月10日号を発行しまた⑴
第9回ササハタハツ会議4月24日開かれる
100億円の整備費や農園など緑道再整備に、批判続出
渋谷区が100億円以上かけて整備しようとしている玉川上水旧水路緑道整備計画について、4月24日、幡代小学校体育館で「第9回ササハタハツ会議(玉川上水旧水路緑道 再整備に関する説明会)」が開かれ、私も参加しました。
当日は、会場で82人、オンラインで36人と合計118人の住民らが参加。区からの説明は緑道・道路構造物課長や公園課長が行い、質問に対しては長谷部区長も答弁しました。
区から「緑道再整備の概要」、「笹塚・大山・幡ヶ谷緑道の設計概要」、「樹木の診断結果と今後の対応方針」、「緑道再整備に関連した知らせ」について説明が行われた後、質疑応答となりました。(区のhp参照) 会場とオンライン含め、17人が発言しましたが、樹木の診断結果についての質問のほかは、緑道整備費に100億円も支出することやベンチ1台に400万円も使うこと、緑道内に農園を作る計画に対して厳しい批判の声とともに現状の緑道のままの状態での適切な維持管理を求める声が多数出されました。また、住民の声を聞かずに進めてきたやり方に対する意見も出され、発言のほとんどが計画や進め方に対する批判の声でした。
ササハタハツ会議で出された意見(抜粋・要旨)
- :意見、⇒:区の回答
<100億円の整備経費や1台400万円のベンチについて>
- 100億円もかかるというが、今の緑道は、樹木などの管理不備で弱ったものだ。今までの緑道の維持管理は年間いくらで、100億円かけてからの維持管理費はいくらになるのか。
⇒ほぼ100億円だが、国や都の金で区の支出を減らせる。今後の予算は不明。今までよりは樹木は守る。樹木を残すので、(今までより)金はかかるかもしれない。
- ベンチに400万円かけるのはおかしいのではないか。
⇒ベンチにも様々なものがある。場所によって異なるが、その場所場所に合わせて設計しており、材料も木製などを使う予定。
- 100億円もかけるくらいなら、やめたほうが良い。今のままで良い。アンケートをやったほうが良い。(拍手多数)100億円もかけるならもっと使い道がある。
⇒アンケートはやっていない。6年前から構想して進めてきた。整備するのは、緑道が老朽化しているからで、そのことは議会も含めて合意がある。
<農園整備について>
- 誰が農園を欲しがっていて、なぜ土壌改良の予算までつけるのか。排ガスにまみれた野菜を誰が欲しがるのか。これまで農園にふたをしたのはカラスやハクビシン対策。住民不在で農園作るのはやめるべき。どれだけ地域の人が話し合いに参加しているのか。地域の人が知らないのに進めないで。
⇒まだ周知が足りないので、もっと周知する。農園は、いろんな会議の中で出てきた。望んでいる区民もいる。バランスをとって配置を考えている。農地は減らしている。作物は、栽培している人が食べている。
<緑道の樹木について>
- 樹木の診断結果、「B2」判定が132本。「著しい被害」とはなにか。取り除くのは24本か。
⇒「B2」は、そこまでひどくはないが、被害が大きい。伐採して「植え替え」などが24本。
- 「植え替えの必要」は多くがソメイヨシノだが、何に植え替えるのか。
⇒桜の更新については桜にする。どんな桜の種類にするかは今後検討。
- 緑道に切り株があるのを見て、空洞もなく元気な木を伐採していると感じた。とても大きなケヤキだったが、どうして切ってしまったのか。またどう処理したのか。
⇒以前の樹木調査の結果で、やむを得ず伐採した。どこの部位が被害が大きかったかはわからない。切り株は大丈夫かもしれないが、調査の結果だ。伐採した樹木は、再資源化施設に送った。
※緑道の樹木の再調査結果について
区は当初、緑道整備のために「枯損木」として189本の樹木を伐採する計画でした。しかし、党区議団の論戦と住民の運動で、すでに伐採した樹木を除く158本について昨年10月から樹木医による再調査を実施。
今回の説明会では、再調査の結果、24本は「不健全」や「重点対策外来種」として伐採し、伐採樹木のあとに「植替え」(20本)か「萌芽更新=樹木の伐採後の切り株の萌芽を育成する」(4本)とし、残る134本は存続させることが報告されました。