住民無視、プール廃止、学校統廃合の計画撤回を ~区議会第2回定例会~教育環境の後退許されない 田中まさや議員が、区政リポート7月19日号を発行しました。⑴
区議会第2回定例会~教育環境の後退許されない
住民無視、プール廃止、学校統廃合の計画撤回を
第2回定例会の日本共産党区議団の代表質問では、区長がトップダウンで進めている「新しい学校づくり」整備方針について、住民無視や学校プール廃止、学校統廃合など、子育て、教育環境の重大な後退だとして、区長の姿勢をただしました。
以下、五十嵐議員の本会議での質問をご紹介します。(質問、区長答弁とも要旨)
代々木中学校の建て替えについて6月11日に建物の2倍の高さの30mの範囲の住民を対象に基本計画の説明会を開催することが文教委員会に報告されました。 広尾や松濤中学校の説明会も同じ範囲でした。なぜこの範囲の住民にしか説明をしないのですか。
学校は、教育施設であるとともに地域の防災時の避難所であり、地域のコミュニティの拠点です。
ところが、基本計画の近隣住民への説明会が開かれる前の4月から基本設計が始まっています。基本計画が決定していないのになぜ基本設計をはじめるのですか。。
学校は、今後80年間も利用する地域住民の財産であり、基本計画でも地域コミュニティの拠点と明記しているのですから、広く区民の意見を聞かずトップダウンで建て替え計画を拙速に進めるやり方は認められません。少なくても学区域の人たちから意見を聞くべきです。
代々木中学校の新設校にプールは設置しないと説明されました。そもそも国が進める「公共施設総合管理計画」では学校施設をコストや効率化のために削減することが示しています。しかし和光大学の制野俊弘氏は、「東日本の大津波の教訓から命を守る水泳指導の大事さ、さらに友達と楽しく泳ぐ、水に親しむという経験が大事」と訴えています。
学習指導要領にも、命を守る視点が盛り込まれており、子どもの命を守る水泳指導の場であるプールを効率化のために廃止することは認められません。すべての学校にプールを設置すべきです。
施設一体型小中一貫校として整備する原宿外苑中・鉢山中の基本計画の委託料を1億3822万円計上しました。しかし、小中学校の統廃合について保護者や地域住民からは、計画を作る段階から広く住民や保護者の意見を聞く場を設けてほしい。子どもたちの要望も聞いてほしいなどの意見が出されています。住民の意見を聞かずトップダウンで進めていることは明らかです。区長は住民が統廃合に納得していると考えているのですか。
子どもの数もへっていない、将来的にも適正規模である笹塚小学校や猿楽小学校をなぜ統廃合するのですか。
何よりも統廃合は、30年40年後も子育てできるかに係る地域全体の問題です。それなのに住民の意見も聞かず統廃合を先に決めたことは住民無視です。計画を撤回すべきです。
区長答弁
基本計画は、中高層建築物等紛争予防条例の適用範囲を対象。広く区民には、区ウエブサイトで周知。地域の意見は学校運営協議会や建替え準備委員会を中心に伺う。プールの設置は、周辺の屋内温水プールの配置、移動手段、個別の建築条件等を総合的に判断。(統廃合について)笹塚小と猿楽小は小規模校ではないが、規模や立地、通学距離等で決めた。令和4年5月に整備方針を示した後、PTAや町会に説明をして進めている。引き続きしっかり時間をかけて地域の方々の理解、協力を得ながら基本計画を作成する。計画は撤回しない。