「生活苦71%」なのに、くらしに寄り添う姿勢も対策もなし ~第3回定例会・・・牛尾区議団長の代表質問②・・・独自の物価高騰対策を提案 田中まさや議員が、区政リポート9月27日号を発行しました。⑴

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第3回定例会・・・牛尾区議団長の代表質問②・・・独自の物価高騰対策を提案

「生活苦71%」なのに、くらしに寄り添う姿勢も対策もなし

物価高騰やお米をはじめ食料品の値上げなど、多くの区民から悲鳴が上がっています。第3回区議会定例会は、物価高騰から区民のくらしを守る区政の役割が問われています。

日本共産党の牛尾区議団長は、18日の本会議での長谷部区長に対する代表質問で、住民に最も近い自治体として区政の責任を果たすよう求めました。

今号では、「くらし、福祉を守る区政について」の物価高騰対策等についての質問と区長答弁(どちらも要旨)をご紹介します。

区独自の物価高騰対策を

 区民アンケートは現在、中間集約の段階ですが、昨年より苦しくなったが41%、苦しいままで変わらないが30%、合計71%で、その要因として7割が物価高騰をあげ、医療、介護、税の負担増が2割弱、実質賃金や売り上げの減少が約1割となっています。

 労働者の実質賃金は、この10年間で34万円も減り、年金も実質マイナスです。米が不足して高値となり、出回り始めた新米の小売価格は3~4割も高騰しています。自治体にとって最大の課題は、物価高騰から区民のくらしを守ることです。

 新宿区では、今年2月から国が行う低所得世帯への給付金や子ども加算に上乗せして区独自の給付金を支給しました。板橋区では障がい者福祉施設に対し、在籍数一人当たり、入所施設は18500円、通所施設は14500円の物価高騰対策支援金を支給し、墨田区では、300万円を限度に原油価格・物価高騰等緊急対策資金を金利ゼロで融資しています。

 ところが、区長が提案した補正予算(第2号)には、物価高騰対策は全く盛り込まれておらず、区長発言でも区民のくらしについては何ら触れられていません。区長は、物価高騰のもとでの区民のくらしの大変さをどう認識しているのか伺います。

 都は9月議会にむけた補正予算に物価高騰対策として337億円を計上、保育所や特養ホームなどの介護施設や事業所、障がい者施設、医療機関、公衆浴場、運送事業者などの中小事業所に、高騰した食材費や光熱費、燃料費への支援金を盛り込みましたが、区民への直接支援はありません。

 渋谷区独自に、物価高騰に苦しむ区民に広く行き渡る、直接支援と負担軽減を直ちに実施すべきです。昨年度の繰越金を65億円も財政調整基金に積み増す補正予算を見直して、低所得者への給付金の支給、東京都が行う小規模零細事業者への燃料費や材料費高騰への支援に区も上乗せを行うべきです。

 区長は地域通貨ハチペイへのプレミアムを物価高騰対策と言っていますが、低所得者や高齢者など、ハチペイを利用できない人、しない人には支援が届きません。誰もが利用できるよう、紙の商品券の発行やクーポン券の支給を実施すべきです。

 また、区長発言で、公共施設の使用料の見直しを表明したことは、公共の役割を投げ捨て、厳しさを増す区民生活に追い打ちをかけるもので認められません。値上げの検討はやめるべきです。

区長答弁

物価高騰による影響を考慮して、本区独自の支援策により対応する。

直接支援と負担軽減の実施については、低所得者への給付金の支給は、国や都により既に行われており、今年度新たに非課税世帯になった世帯への給付を行っているので、新たな給付は実施しない。

原油・物価高騰の影響を受ける中小企業を支援するため、国や都の制度について案内するほか、区独自に無利子の融資あっせん制度を実施している。

紙の商品券の発行については、様々な課題があるため実施しない。しっかりとハチペイのユーザーと店舗のサポートをして、産業と区民生活の支援に取り組む。

施設使用料については、負担の公平性の観点から社会経済状況等を反映した適正な受益者負担となるよう見直す。急激な増額にならないよう算定上の上限を設けるとともに、町会等の団体に対する減免制度は維持するなど、現在の利用者にも配慮しつつ算定基準を策定する。

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