子育ての負担ゼロの渋谷、すべての区立保育園の存続を求める ~第3回区議会定例会本会議・・・田中まさや幹事長の一般質問① 田中まさや議員が、区政リポート10月10日号を発行しました
第3回区議会定例会本会議・・・田中まさや幹事長の一般質問①
子育ての負担ゼロの渋谷、すべての区立保育園の存続を求める
田中まさや幹事長は9月19日、区議会第3回定例会の本会議で、日本共産党区議団として、区長に一般質問を行いました。
今号では、「子育て支援について」として、「子育ての負担ゼロの渋谷を」と「区立保育園の存続」等を求めた質問をご紹介します。 (質問・答弁とも要旨)
なお、保育の質の充実や保育士の処遇改善などについては、改めてご紹介します。
子育て負担ゼロの渋谷を
渋谷区の2022年の合計特殊出生率は0.98で昨年の東京の0.99も下回っていました。子どもを産み育てることは自己責任ではなく、社会の責任という認識が重要です。
いま区民は、高い家賃やローンの負担に追われ、しかも若者の半数が非正規雇用です。そのうえ、出産費用、子どもが生まれてからも、おむつ代や保育料の負担は、子どもを産むという選択肢を狭めています。経済的な理由で、子どもを産み、育てることをあきらめる現状を変えるには、区としての支援が不可欠です。港区では、50万円の出産育児一時金に、独自に31万円を上限に助成しています。
港区のように出産費用の本人負担をゼロにするとともに、保育料も完全無料化すべきです。
渋谷区では、「子育て応援ギフト」として、生まれた子ども一人に国と都で10万円の給付をしていますが、子育て世帯の負担軽減のために、0歳から2歳までの子どものおむつ代の助成を実施すべきです。合わせて、区長に伺います。
区長答弁
出産費用について、国は昨年度、出産育児一時金の支給額を増額し、現在、出産費用の保険適用についての検討を進めています。また、本区において、出産時の経済的負担を軽減するため、ハッピーマザー助成金を支給しているため、港区のような支援を行う考えはありません。
また、保育料の無料化は、都が政策として議論していくものと認識しており、その動向を注視していくことから、区独自で実施する考えはありません。
おむつ代の助成についてですが、現在、妊産婦の方には、妊娠時に出産応援ギフトとして5万円相当のクーポン券、出産後に子育て応援ギフトとして10万円相当のクーポン券をお渡ししています。これらのクーポン券を利用しておむつを選択することができますので、改めておむつ代を助成する予定はありません。
保育の質の改善と一体に、すべての区立保育園の存続を
子どもの発達にとって、保育士の役割は極めて重要です。一人ひとりの個性や発達段階の違う子どもに合わせた保育と安全安心な環境を整備することは、子どもの権利条約や児童福祉法にもとづく、国と自治体の重要な責務です。
区の「公共施設再配置の基本的考え方」では、保育園、保育室などは、「私立も含めた公民で需要に対応」するとしていますが、区立保育園はどうしようとしているのか、区長に伺います。
区立保育園は、コロナ感染拡大時でも保育を継続してきました。さらに渋谷区の保育の水準の向上をけん引する役割が求められます。
18の区立保育園を存続すべきです。区長の所見を伺います。
区長答弁 区立保育園統廃合に含み
公立保育園の今後のあり方については、本区でも少子化が進む中、私立保育園の運営状況を見極めながら、公立保育園18園体制を維持するかどうか、再整備や再配置を含めて検討していきます。
区立保育園の用務の改善を
区立保育園の用務は、退職不補充で、欠員分を民間委託にしてきました。ところが、今年度の新たな委託事業者との契約では、散歩などの園外活動や運動会の補助などを契約から外したために、保育士が用務の仕事もせざるを得ず、過重労働になっています。なぜ、園外活動などを契約から外したのか、区長に伺います。
区立保育園の用務は、区の職員に戻すべきです。当面、委託契約に、園外活動や運動会の補助も含めるべきです。区長の所見を伺います。
区長答弁
区立保育園の用務については、今年度契約した用務の委託事業者との契約において、従前の契約内容から変更した事実はありません。
なお、行政責任の確保等に留意しながら、「民間でできることは民間に委ねること」を前提としているため、保育園の用務を現状以上に区の職員に戻す考えはありません。