戦争国家づくり反対、羽田空港低空飛行ルート撤回などを求めよ ~第3回定例会・・・牛尾区議団長の代表質問① 田中まさや議員が、区政リポート9月20日号を発行しました。
第3回定例会・・・牛尾区議団長の代表質問①
戦争国家づくり反対、羽田空港低空飛行ルート撤回などを求めよ
9月17日から、区議会第3回定例会が始まりました。日本共産党の牛尾区議団長は、18日の本会議での長谷部区長と伊藤教育長に対して代表質問をおこないました。
今号は、区民のいのちにかかわる国政問題について、区長の姿勢をただした質問(要旨)をご紹介します。
私は日本共産党渋谷区議団を代表して区長、教育長に質問します。
質問に入る前に一言述べさせていただきます。
岸田首相の総裁選不出馬表明は、統一協会との癒着や自民党の組織的犯罪ともいうべき裏金問題などに国民の怒りが沸騰し、追い詰められた結果です。日本共産党は、金権腐敗、くらしと経済、外交・安全保障、人権・ジェンダーのどの問題でも、国民が希望の持てる政治の実現に全力をあげます。
戦争国家づくりについて
岸田政権は、5年間で軍事費の2倍化をすすめ、4月の日米首脳会談で自衛隊を米軍の指揮・統制下に深く組み込み、日米一体で敵基地攻撃能力を運用する体制作りに合意しました。
また、今年の通常国会では、経済秘密保護法、陸海空自衛隊の統合作戦司令部を創設する自衛隊法改正、イギリス・イタリアと次期戦闘機の共同開発をすすめる条約の承認などを可決させました。
さらに、自民党総裁選では、憲法に自衛隊を書きこむなど9条改憲の大合唱です。
いま求められているのは、軍事に頼るのではなく、憲法9条を生かした平和外交で東アジア全体を平和の地域にする外交努力です。
区長は前定例会で、戦争をする方向に行っていると感じていないと答弁しましたが、政府の外交や国会の動き、9条改憲を競い合う事態は、日本の平和国家としてのあり方を踏みにじるものという認識はないのか、伺います。また、政府に対し憲法9条を生かした平和外交に転換するよう求めるべきです。見解を伺います。
核兵器禁止条約への参加求めよ
また、米国の核兵器使用の脅迫によって相手国を抑え込むという「拡大抑止」に関する初の日米閣僚会合も開かれました。拡大抑止はいざというときには広島、長崎の惨禍をためらわないという議論であり、絶対に許してはなりません。
杉並区の岸本区長は、今年の原水爆世界大会へのメッセージで、核兵器の廃絶と平和の重要性について強調し、杉並区として非核平和の実現に向けた取り組みを続ける意思を表明しています。
区長は、平和首長会議に参加する一人として、政府に対し、核抑止をやめ核兵器禁止条約の署名と批准を求めるべきです。また、広島、長崎市長も求めている来年3月の核兵器禁止条約第3回締約国会議へのオブザーバー参加を政府に求めるなど、核兵器から区民のいのちを守る行動を起こすべきです。見解を伺います。
羽田空港都心低空飛行ルートの中止について
9月の交通公有地問題特別委員会の羽田空港視察で、国は渋谷上空を飛行する南風時の夕方3時間の飛行便数は、ほぼ132便の予定どおりで、2023年度の部品欠落は1283個だと説明しました。
しかし、固定化回避の検討状況についての説明はなく、次回の検討会の開催時期を聞いても、未定としか答えませんでした。
日本共産党区議団が行っているくらし・区政に関するアンケート2024には、回答者の74%が直ちに中止すべきと回答を寄せています。
港区では、6月に新たに就任した清家あい区長が、区議会議長とともに、羽田低空飛行ルートの固定化を避ける検討を加速するよう求める国土交通大臣あての要請書を提出しています。
渋谷区議会では区民からの請願採択や4回の意見書を国に提出し、住民の間でも運動と世論が広がっていますが、区長は自ら行動しようとせず、区民の願いに背を向けています。
区長は、羽田低空飛行による騒音や落下物の危険について、渋谷区民は受忍すべきと考えているのか伺います。また、アンケートなどで区民の声を聞こうともせず、国に住民への説明さえ求めようとしない姿勢を改め、港区のように議会とともに都心低空飛行を中止するよう申し入れるべきです。あわせて見解を伺います。
区長答弁
外交や安全保障政策等の問題は、国政の場で議論されるべき。核兵器禁止条約への署名、批准については、本区も加盟する平和首長会議で、政府に強く求めているので、区として直接求める考えはない。
羽田新ルート区民への説明と情報提供を求めるが、新ルートの中止を申し入れる考えはない。