【さわやかレポートNO.93】韓国視察調査記②/区内農家訪問

発行物葛飾区都議会

和泉なおみの「さわやかレポートNO.93」発行しました。

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NO.93 2024.06

 

子どもの権利、安全な給食

韓国視察調査記 その2

 

5月15日から17日まで、ソウル市の学校給食と青年支援策の調査と視察のために韓国に行ってきました。

2日目の教育庁と流通センターの視察を報告します。

 

韓国では2000年初頭から無償給食

 

韓国では小学校から高校まで(なんと高校にも給食があります)給食が無償です。2000年代初頭、韓国では劣悪な委託給食や食中毒、給食費の未払いなどが重要な政治課題となり、無償給食が進みました。

今は、より安全な給食を子どもたちに提供するためにオーガニック給食が進んでいます。今回伺ったソウルもその一つです。

 

安全で信頼できる給食は子どもの権利

 

ソウルの学校給食は、委託から自校方式への移行が進んでいます。まだ委託している学校も、その食材は給食配送センター(オルボン)からの調達が義務付けられています。委託会社の利益が優先され、食の安全が後回しになってはいけないと考えているからです。

東京と違い、安全な給食が「子どもの権利」として位置付けられているのです。

 

すべての食材を毎日検査

 

食品流通センターの中にある給食配送センターが「オルボン」です。

安全基準の認証を受けた農業団体から、毎日このオルボンに食材が届けられ、ここでさらに、すべての食材の残留農薬や放射能のサンプリング検査が行われます。

一つ一つの学校の献立に合わせて、食材が振り分けられ、下処理し、学校へと配送されます。

 

「ハジャセンター」(やってみようセンター)にもびっくり

 

続いて訪れたハジャセンター(日本語に訳すと「やってみようセンター」という意味)は「自分が望む未来を自分で作っていく空間」として位置づけられていて、通常の学校をやめている十六歳から十八歳の子どもたちが主に利用しています。また、高校の三年間のうち、一年間をここで学び元の高校に戻ることもできます。

ヒップホップで有名なミュージシャンや、私が夢中になった「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」というドラマの脚本家もこのハジャセンターの出身だと聞いてびっくりしました。

クラブ(ディスコ)、木工室、美術室、勉強室やカフェなどを見せていただきました。

プロジェクターによるセンターの紹介の最後に人間の価値や尊厳を「役に立つかどうか」で診断することが正しいのか、と問いかけていたことがとても印象に残りました。

 

子どもたちの食の安全のために職員は3交代

 

配送センター内を詳しく説明してもらいながら見学しました。食材は毎日午前3時頃から次々に届きます。そのため職員は24時間3交代の体制になっています。ずらりと並んだ検査機器も、白衣を着た検査員も、物流センターのような大きな倉庫も、すべて安全な給食のための仕組み・設備なのです。

街を走るウルボンのトラックは、給食の安全と信頼の象徴として市民に親しまれています。

 

子どもや青年を権利の主体に

 

「安全な給食を食べる権利」、「政治に参加し主張する権利」、今回の視察で繰り返し耳にした「権利」という言葉。

抗日闘争や独立運動、民主化運動を通じて権利を勝ち取ってきたソウル市民にとって、政治はくらしそのものであり、主張し要求することは当然の権利と考えているようです。大人たちがそう考えるからこそ、子どもや青年も権利の主体として尊重されるべき、ということでしょう。

学びの多い、充実した視察となりました。

 

 

蓮舫氏が都知事選に出馬表明

 

立憲民主党の蓮舫参院議員は、5月27日東京都知事選挙に出馬する意向を示し、反自民党政治、非小池都政に転換する都知事を目指すと表明しました。

 

 

区内農家訪問活動

農作業の現場で話を聞く

 

4月22日に、2回目の農家訪問をしました。

夏の猛暑対策や後継者の問題など、共通する課題がありながらも、それぞれが工夫し、個性を生かして農業を行っている現場を見せていただくことができました。

ちょうどハウスで小松菜を収穫していた農家では、区内22校に小松菜をおろしているとのこと。夏場、ハウスの中での収穫作業は大変だが、少しでも皆さんの役に立てば、と語っておられました。土から抜いたばかりの小松菜を食べさせていただきましたが、茎が柔らかく、みずみずしくて甘味があり、そのおいしさに感動しました。

また、別の農家ではビニールハウスで枝豆の作業中の手を休めてお話を聞かせていただきました。去年は猛暑で根がやられて生育不足だったり、葉が先に黄色くなってしまって身が入らなかったりして、出荷量が減ったそうです。暑さに強い品種を開発してほしい、と切実に語っていました。

 

ミサイル予算増よりも農業政策予算を、の声も

 

カブの収穫作業中だった農家は、日本の農業政策、食糧安保の話など、さまざまな話をしてくれました。

共産党には批判的な意見をお持ちのようでしたが、ミサイルを迎撃するような装備に莫大な予算をかけるより、エネルギーや食糧自給率を上げる方が重要なのではないか、積極的な補助政策を講じなければ農業を守れないし、後継者を育てられない、と。まったくその通りだと思います。

どの農家も厳しい状況の中で、生産者として責任や誇りを胸に頑張っています。しかし、区内でも農地はどんどん減って、建売住宅に代わっているのが現状です。食を守る農家が、農業で食べていける。後継者が希望を持って農業に従事できる。そのために政治はどう責任を果たすのかが問われています。

 

 

なおみのさわやかエッセー

絶対また行くと決めた韓国」

 

行く先々で、驚きや感動の連続だった韓国の視察調査。どこで何を食べてもおいしくて、一緒に動いたみんなとの交流も楽しくて、あっという間に過ぎた3日間でした。

最終日の西大門刑務所では、占領時代に日本がどれほど韓国の人たちにひどい拷問を行ったか、どれほど多くの罪なき人々がここで命を奪われたか、が展示されていて、今思い出しても苦しくて胸が痛みます。

バスや電車の運賃は、交通会社が違っていても電車とバスの乗り継ぎでも、交通カードを使えば乗った距離の通算で料金を払うシステム。だから、安い。でも、交通カードを出すのがもたつくと、ちょっと運転手さんがイライラする。さすがパリパリ(早く早く)文化です。

食事の時に何種類かついてくるおかずは、「お代わり自由」の店が多い。覚えたての韓国語で、お代わりしたり注文したりするのも、ドキドキ、

ワクワク。

絶対また行く。もっと韓国の歴史も勉強したい。もっともっと韓国語も勉強する。

 

 

幹事長日誌

 

5月 7日 下北沢周辺商店街聞き取り調査

8日~9日

財政委員会管外視察

15日 都市計画審議会に向けた打合せ

都市再開発について岩見教授のレク

包括的性教育学習会

16日 副知事から議案説明

定例会前懇談

18日 東京社保協総会であいさつ

荒川トーク集会で都政報告

20日 賃金引き上げについて松丸教授のレク

22日 議会運営委員会理事会・委員会

23日 知事選・都議補選アピールの記者会見

26日 広川まさのり中野区議の区政報告会で都政報告

27日 都知事選候補者選定委員会

28日 都政新報インタビュー

29日 議会運営委員会理事会

開会本会議

30日 朝鮮学校補助金復活を求める都民集会

31日 MXテレビインタビュー

議会運営委員会理事会