【さわやかレポートNo.99】「お台場噴水計画」「水道給水停止」などで論戦!
和泉なおみの「さわやかレポートNO.99」発行しました。
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NO.99 2024.12
和泉都議
「お台場噴水計画」「水道給水停止」などで論戦!
和泉なおみ都議は11月18日都議会公営企業会計決算特別委員会の各局ごとの質疑を終えた最終質疑となる「全局質疑」で日本共産党都議団を代表して質問にたち、小池知事が去る9月議会で表明した「お台場噴水計画」と、近年急増している水道給水停止問題などをとりあげて都の姿勢を追及しました。
26億円かけて「世界最大級」の噴水計画
「小池都政は光をあてる方向を間違えている」
「お台場噴水計画」は九月都議会で小池知事が突然発表したもので、噴水の高さが一五〇メートル、長さが二五〇メートルという「世界最大級」の噴水計画です。
建設費用が二六億円で毎年の維持管理費が一・五億円から二億円かかると見込まれています。
和泉都議は「都立海上公園は都民全体の共有財産であり、東京都海上公園条例には、計画内容も管理運営についても都民参加ですすめることが書かれているにもかかわらず、何ら都民の意向が反映されていない」と追及しましたが、都はこれに対してまともな回答ができませんでした。
和泉都議はさらに昨年九月と十一月に都が二回にわけて噴水デザイン計画作成を企業に国内最大級として検討委託していたのに、いつの間にか〝世界最大級〟に変わった。ちょうどその時期に小池知事がCOP28のためにアラブ首長国連邦のドバイに出張していて、そこで高さ一五〇メートル、長さ二五〇メートルの「ドバイ・ファウンテン」を見たからではないか、と小池知事に迫りましたが、小池知事は答えませんでした。
和泉都議は「九・五億円投入して都庁舎に光を投影するプロジェクションマッピングにつづき、今度は二六億円投入する噴水計画をすすめる小池都政は、光を当てるところが間違っている。都政が光を当てるべきは都民のくらしではないか」と厳しく批判しました。
高止まりしている給水停止件数
利益を急増させている請負企業
「都は本来の公営企業に返るべき」
水道の給水停止増加問題は、和泉都議が一昨年から継続して追及している問題です。
なぜ給水停止件数が増えているかというと水道料金が払えない人たちのお宅に訪問して生活状況や健康状態をつかみつつ、必要に応じて福祉局につないできた「訪問催告」をやめ、郵送による催告にしてしまったためです。
都は給水停止が増えたのは一時的な過渡的現象だ、といい逃れをしてきましたが、和泉都議の質問により令和五年度(二〇二三年度)も給水停止件数は一六万六〇〇〇件と、高止まりしていることが明らかになりました。
和泉都議は「増加は一時的なものではないことは明らか」とし、都はこの状況を分析・検討すべきと主張しました。
そのうえで和泉都議が明らかにしたのは、営業所業務を請負っている東京水道株式会社の営業利益が令和五年度は前年比二倍、令和二年度比では十倍にもなっている事実です。
さらに東京水道株式会社は民間企業とはいえ、都が八十%出資し、その売り上げの九三%は都の業務の請負いであり、売上原価、販売費、管理費の内訳を公開すべきだ、と迫りました。
そして訪問催告をはじめ公共の福祉の増進という公営企業の本来の目的に都がたち返り、東京水道株式会社への包括委託を検討しなおすべきだ、と強くもとめました。
驚くべき小池知事の姿勢
答弁にたたず 逃げの一手
驚くべきことに和泉都議のこうした都の姿勢に対する質問に小池知事は逃げまわり、一回も答弁に立ちませんでした。
例えばある高齢女性の様子がおかしいと、パトロールの警官が気づいて医療機関に連れていったところ軽度の熱中症だったことがわかり、医者が「水をたくさん飲むように」とすすめました。するとその女性が「嫌がらせされていて水が止められている」と返答したのです。結局その女性が認知症のため水道料金を滞納して給水停止になっていることを理解できていなかったことがわかった、
という事例をあげる和泉都議が「滞納している原因やくらし向き、個別の事情はそこに行ってみなければわかりません。知事はこのような実態を聞いて胸が痛みませんか」と聞きました。しかし知事は答えませんでした。
和泉都議は「このような深刻な事態に知事は語るべき言葉を持たないということですね」と述べてあらためて都が訪問催告を復活するよう求めました。
また、お台場噴水計画で、和泉都議は小池知事に対して
「知事がこれまでに見た噴水で感動し、もう一度見たいと思った噴水はどういう噴水ですか」と質問しました。
これは知事の体験による噴水への認識を聞いたのですから、知事にしか答えられない質問です。ところが何を警戒したのか知事は答えませんでした。代わりになんと、局長が答弁に立ちましたが、全く無関係な内容でした。
これではまともな質疑になりません。
和泉都議は「知事にしか答えられない質問になぜ答えないのか、全く理解できません。」と述べてお台場噴水が知事が見てきたドバイ・ファウンテンと酷似していることを指摘して質問をすすめました。
小池知事が知事としての資格を疑わせる一場面でした。
都営地下鉄
通学定期を無料にすべき
和泉都議が提起
和泉都議は公営企業決算委員会で都営交通における子どもの負担軽減と、十八歳以下の通学定期無料化を要求し、問題提起を行いました。
和泉都議はシングルマザーの家庭で、子どもたちの通学定期を「六か月定期のほうが割引率が高いけれど、夏休みや冬休みの時期がもったいない」と三か月定期を買っている事例や、金属金型の町工場を親から受け継ごうと葛飾区から品川区の都立産業技術専門学校に通っている少年が、最近、町工場の厳しい経営状況を知って「授業料が無料になったから学びたいと思って入学したが、通学の交通費の負担が重く、親に申し訳ないと思っている」と語ってくれた事例を紹介して
「子どもの交通費負担を軽減することは、育つ権利、学ぶ権利を保障するうえで重要だ。小児運賃の値下げとともに中学生以上は大人料金というのを改めて小児運賃の対象年齢を18歳までにひろげることが必要ではないか」と質しました。
そのうえで和泉都議は
「都営地下鉄の乗車料収入のうち通学定期、定期外の小児運賃収入が占める割合はどうなっているか」と質問しました。
その結果、令和五年度の都営地下鉄の乗車料収入の総額は一四二三億円で、このうち通学定期の収入は四七億円で全体の三・三%。定期外の小児運賃収入は約七億円で割合は0・五%ということがわかりました。
和泉都議は「あわせても五七億円。やる気になれば通学定期も含めて無料にできる。知事は選挙で『子育てと教育にお金のかからない東京』 を公約したのだからぜひとも実施していただきたい」と求めました。
なおみのさわやかエッセー
「私の映画談義」という本
葛飾の元都議会議員である木村陽治さんが、若いころにおそらく夢中になって見たのであろう映画について、木村さんの目を通して、その価値を鮮やかに描き出した、「私の映画談義」。
その1「男と女、裏切り」、その2「戦争の記憶について…」その13「赤狩りとハリウッドのたたかい」など、それぞれのテーマごとにいくつかの映画が紹介されていく。映画をつくった人たちが、その時代をどう生きたかを描くこの本は、どうやらただの「昔の映画の話」ではない。
「何を見つめ、いかに生きるか」は、「今」を生きる私たちに問われるテーマでもある。
それにしても、観た映画の数に圧倒される。私はオードリーヘプバーンが大好きで「ローマの休日」も何度も見ているが、ハリウッドの「赤狩り」とたたかった脚本家と、そのたたかいを支援した監督によって、創られたものであるとは、知らなかった。
一つひとつの映画を「観たい」という気にさせる。観たことのある映画も、この本を読んだ後で「もう一度観たい」と思わせる。そんな一冊です。
幹事長日誌
11月12日 私立幼稚園PTA連合会大会
18日 公営企業決算特別委員会全局質疑
19日 提出議案の会派代表への説明
21日 定例会前懇談
25日 公営企業決算特別委員会
26日 国民健康保険運営協議会
議会運営委員会理事会・委員会
29日 財政委員会
12月 3日 議会運営委員会理事会
都議会第4回定例会開会本会議
4日 外国人学校について考える会視察
5日 公営企業決算特別委員会
6日 議会運営委員会理事会