【さわやかレポートNo.102】予算都議会始まる/都議会自民党の裏金問題

発行物葛飾区都議会

和泉なおみの「さわやかレポートNO.102」発行しました。

↓クリックするとpdfデータが表示されます。

NO.102 2025.3

 

予算都議会始まる

巨大な財政力をどう生かすのか

― 日本共産党都議団の提案から ―

 

二月一九日から予算都議会が始まっています。

東京都の新年度予算案は予算総額一七兆八〇〇〇億円、史上最高を更新、スウェーデンの国家予算に匹敵します。

この巨大な財政力を使って都民のくらしを守り、地域経済をどうたてなおすのかが問われます。

和泉なおみ都議は幹事長としてこの立場から発表された新年度予算案についての談話を発表するとともに、都議団の代表質問づくりに全力を注いでいます。

二月二六日に行われた日本共産党代表質問(清水とし子都議―日野市選出)から、日本共産党都議団が行った提案を二つ紹介します。

 

「中小企業賃上げ応援助成金条例」

 

ひとつは中小企業の賃上げ支援についてです。

都は中小企業向けに「魅力ある職場づくり推進奨励金」という事業で中小企業の賃上げ支援をしていますが、この事業で支援を受けられる企業は年間一四〇〇社だけです。申し込みは昨年だけでも五七〇〇社あったのですが大部分の中小企業は振るい落とされました。

それは都のやり方が、支援を受けるにはさまざまなメニューを実施しなければならず、ハードルが高く、審査に時間がかかり、支給までに一年以上もかかるからです。

しかし、岩手県や徳島県の奨励金は賃上げだけが要件で、申請から約四週間で振り込まれます。近く群馬県でも直接支援に踏み出します。

そこで日本共産党都議団は、「中小企業賃上げ応援助成金条例」を提案します。

賃上げだけを要件とする使い勝手のシンプルな制度です。一人当たり年間十二万円、一万社対象で二〇万人の賃上げを支援する内容です。

 

都型社会住宅供給再開

 

もうひとつは住宅問題です。

いま、東京は再開発や道路建設で土地の価格が上がり投機マネーも流入して住宅費の家賃の高騰を招いています。

二三区内では新築マンションの価格は平均一億円を超え、平均年収の十三倍を超えています。

ファミリー向け物件の平均家賃は前年と比べて月額三万三〇〇〇円上昇し、二一万円を超えました。

諸外国の住宅に係る支出をGDP比でみるとイギリス一・三%、フランス〇・七%ですが日本は〇・一%です。東京都こそ豊かな財政力を生かして、都民が安心して住めるよう支援すべきです。

そこで日本共産党都議団は、東京都住宅供給公社による住宅供給を再開し、所得に応じた家賃で住みつづけられる「都型社会住宅」を10年間で五万戸供給することを提案します。

都営住宅も新規建設を再開、建替えによる増設、借り上げ都営住宅の活用の三点セットで十年間に十万戸を供給することを提案します。

また「物価高騰のなかでも節約できないのが家賃」という声も強まっています。

日本共産党都議団は三年間の緊急支援として一〇〇万世帯に月一万円の家賃補助も合わせて提案します。

 

 

よつぎ療育園改善の文書質問に都側が回答

 前向きの答えはひとつもない 

 

和泉都議は十二月都議会で「よつぎ療育園についての文書質問を行いましたが、このほど都側から回答がありました。

この質問は、葛飾区障害児者を守る会が主催した学習会「よつぎ療育園の現状」の内容にもとづいて作成したもので、ながびくコロナ禍のなかで障害児も家族も、職員も大変な努力を払ってクラスターの発生を防いできて、その経験からの切実な要望を和泉都議が八項目にまとめたものです。

しかし都側の回答は前向きのものはひとつもなく、現状を述べるだけに終わっています。

小池都政の重度障害者に対する冷たい姿勢が、あらためて浮き彫りになりました。

 

 

都議会自民党の裏金問題

和泉都議 真相解明の先頭に

 

自民党による政治資金パーティーの裏金づくりが、国会議員だけでなく都議会でも行われていたことが明らかになりました。

和泉なおみ都議は野党第一党の幹事長として、この問題の真相解明と都議会の政治倫理確立のために大奮闘しています。

すでに都議会議長(自民党)が裏金作りにかかわっていたことで辞任し、臨時議会が開催されるなど、記者会見・マスコミへの対応など和泉都議は「大忙し」の状況です。

二月一九日の都議会開会日には日本共産党、立憲民主党、ミライ会議、自由を守る会、グリーンな東京、生活者ネットの六会派が共同して都議会に「政治倫理審査委員会」を設置する提案を行いました。

これに対して公明党が自民党、都民ファーストとともに「政治倫理条例検討委員会」設置案を提出しました。審査会の前にまず条例をつくる「検討」を、というものですが、これは時間かせぎで真相解明を棚上げしようとするものでした。

採決の結果、共産党提案の政治倫理審査委員会は賛成四二名で否決となりましたが、六会派は協同で記者会見をしてこの予算議会のなかでも真相解明を追及すると、表明しました。

 

和泉都議

TBS報道特集に出演

 

和泉都議は二月一五日午後五時三〇分より放映されたTBSニュース「報道特集」に出演し、「都議会自民党の裏金づくりはきわめてシステマティックで闇が深い」と語りました。三〇分にわたるこの番組で追及される自民党関係者を除くと、出演した都議は和泉なおみ都議だけという特集番組となっており、あらためて都議会野党第一党の幹事長の役割の重要性が印象付けられました。

 

単なる会計処理で終わらせてはならない

 

番組タイトルは「さらに広がる裏金問題、都議会自民党の実態」というもので、画面はTBSアナウンサーが開会した都議会におもむき廊下で「報道特集なんですけれど裏金問題についてひとことお話しできませんか」とマイクをむけてくいさがることに対して自民党の都議たちが無言のまま控室に逃げ込む場面を放映したのち「この問題を追及してきた共産党の和泉なおみ都議はこう憤る」というコメントで和泉都議が登場します。そして和泉都議は「都議会自民党の裏金づくりは極めてシステマティックで単なる会計処理上の問題ではないのです。自民党国会議員の裏金づくりよりも闇が深いのです」と述べました。

番組はこの和泉発言を裏付けるかたちで、元自民党都議の「二〇一三年頃には都連も都議会も同じやり方で中抜きが行われていた」という証言や、神戸学院大学の上脇教授の「中抜きによる裏金づくりというやり方は、東京だけでなく全国で行われていた可能性もあり、根が深い」という発言がつづきました。

 

 

なおみのさわやかエッセー

三寒四温

 

「三寒四温」は、寒い日が3日あったら、4日は暖かい日が続き、少しずつ春へと向かう、この時期を例える言葉です。

けれど、今年の三寒四温は、あまりに寒と温の差が大きすぎませんか?上着もいらないほど暖かい日があるかと思えば、コートを着ても震えるほど寒い日があり。毎日、どんな服を着るべきかにも頭を悩ませています。

とても暖かだった土曜日、公務で上野を通りかかったら、不忍の池にはたくさんのボートが浮かび、やわらかな日差しの中で、早咲きの桜がもう咲き始めていました。そんな時は、目的地へと向かう足取りが少しゆっくりになって、体も心もほっこりと解きほぐされていく感じがします。

議会に張り付いている間に冬が過ぎ、春が来て、議会が終わるころには桜も散っている。そんなことを毎年繰り返していますが、都庁に走らせる車の窓を開けて、せめて春のにおいだけでも、楽しむことにいたしましょうか。

 

 

幹事長日誌

2月 6日 TBS報道特集単独取材

都委員会都議選候補者・アピール発表記者会見

8日 東京大演説会

10日 議会運営委員会理事会

臨時都議会

12日 議会運営委員会・理事会

13日 財政委員会

14日 都政新報インタビュー

自民党への公開質問状に対する回答について記者会見

19日 議会運営委員会理事会

都議会開会本会議

20日 テレビ東京収録

21日 MXテレビインタビュー

議会運営委員会理事会

26日 MXテレビ取材

都議会本会議代表質問

27日 都議会本会議一般質問

28日 都議会本会議一般質問

3月 3日 財政委員会

4日 財政委員会

5日 議会運営委員会・理事会

6日 都議会本会議