エアコン使用料を新たに徴収する一方で、大企業のために税金投入–第2回区議会定例会特集  田中まさや区議会議員が、区政リポート6月28日号を発行しました

渋谷区

第2回区議会定例会特集 
エアコン使用料を新たに徴収する一方で、大企業のために税金投入!?

第2回区議会定例会は6月19日、本会議で議案を採決して閉会しました。(下表参照)
議案として、西原のスポーツセンターのエアコン使用料を新たに徴収して、営利企業である指定管理者の収入にする一方、区民の憩いの場である公園を指定管理者に管理させ、民間企業の儲けのために使わせることを可能にするための都市公園条例の改正や大企業のための渋谷駅周辺再開発事業の一部である渋谷駅南口北側自由通路(建設費26億5万円余)の第一次分1億8200万円を投入する補正予算などが可決成立しました。
党区議団は、区民には負担増を押し付け、大企業の儲け最優先の逆立ちした議案に、キッパリ反対しました。
今回は、本会議でトマ区議が行った、スポーツ施設条例の一部を改正する条例に反対する討論をご紹介します。

今回の条例改定は、二子玉川運動施設における区外団体の受入れと、スポーツセンターの大体育室、小体育室、第一、第二武道場について、新たに冷暖房の使用料を導入するためのものです。
 区立のスポーツ施設は、社会体育施設であり、区民だれもがお金の心配なく利用できる施設でなければなりません。
 スポーツ基本法は、「スポーツを通じて幸福で豊かな生活を営むことは全ての人々の権利であり」、「安全かつ公正な環境の下で日常的にスポーツに親しみ、スポーツを楽しみ、またはスポーツを支える活動に参画することのできる機会が確保されなければならない」と定めています。
 その立場から区は、利用者が安全で快適にスポーツができるよう施設を整備し、運営していくことが求められています。
 スポーツセンターでは、熱中症問題が深刻になった3年前に空調が整備され、気温が30度を超えたさい、無料で室温を下げるようにされました。しかし、それでも熱中症で倒れる人が出ていると聞いています。冷暖房使用料を導入することは、お金の負担ができない利用者の健康とスポーツをする権利を侵害するものといわなければなりません。
 今回の条例改定は、夏場に暑くて深刻な事態となるため、熱中症対策として30度以下でもクーラーを入れてほしい、と切実に願っている利用者の声を逆手にとって、冷暖房使用料を導入するものです。このことは区民や利用者の健康と生命を守るべき区の責務を放棄したもので断じて許されるものではありません。
 冷暖房使用料の導入は営利企業である指定管理者の収入になり、さらに二子玉川運動施設について、区外団体に貸し出すことも指定管理者の利益をはかるための措置でもあります。
日本共産党渋谷区議団は、スポーツ基本法に反し、利用者の安全を脅かす一方、指定管理者の収入を確保するための本条例案に断固反対するものです。

 

区政リポート2019.6.28