国民健康保険料の引き下げを求める請願 不採択に~第4回区議会定例会閉会—田中まさや議員が請願の賛成討論 田中まさや区議会議員が、区政リポート12月13日号を発行しました
第4回区議会定例会閉会—田中まさや議員が請願の賛成討論
国民健康保険料の引き下げを求める請願 不採択に
第4回区議会定例会は、12月6日、区長提案の議案や請願の表決を行い、閉会しました。(下表参照)
補正予算は、住民の強い願いであり日本共産党区議団も毎議会で求めてきた代々木2・3丁目の国有地を取得するための債務負担行為が含まれており賛成しました。
議案の中で、三井不動産が建設している3階建て商業施設の屋上に整備し、渋谷区に譲渡する新宮下公園の管理運営を、三井不動産などに行わせ、二重三重に三井不動産の儲けに奉仕する一方、商業施設の都合で公園を閉園・休園にし、運動施設の使用料は大幅に値上げるなど区民福祉を後退させる条例や指定管理者の指定には、反対しました。
また区民の願いがこもった「国保料の引き下げを求める請願」の採択に全力をあげ、最終本会議では、私が請願の賛成討論を行いました。
以下、その要旨です。
本請願は、渋谷区の国民健康保険料は、今年度1人当たり年額5,868円の引き上げで、高すぎる国保料の負担軽減は急務だとして、一般会計からの繰り入れを増やし、国民健康保険料を引き下げること。また、子どもや低所得者の保険料の引き下げを求めています。
賛成の第一の理由:低所得者が多く加入する国保制度の下で、負担能力を超える国保料が区民のくらしと健康を脅かしている
渋谷区の国保料は、今年度で15年連続値上げされ、年収400万円の夫婦と子ども2人の世帯の保険料は年額49万4902円となるなど、1.5カ月分の給料が国保料で消えてなくなるほど高くなっています。区民からは、「今年の保険料が約14万円で、年収の1割になり、分割しても払いきれない」との悲鳴が寄せられており、国保料の滞納世帯は4世帯に1世帯に及びます。わが党区議団のアンケートでも、保険料が「重く感じる」は56%、「やや重く感じる」と合わせると86.5%に達しており、負担の限界を超えています。
年金生活者、非正規雇用労働者、零細事業者など、経済的に弱い立場の加入者に、高額な保険料を課すことは到底許されません。
第二の理由:高すぎる国保料を引き下げることは、社会保障に責任を負う国と区の責任
国民健康保険制度は、国保法第1条で「社会保障及び国民保健の向上に寄与する」ことを目的にしており、憲法25条の生存権に基く国民皆保険制度の重要な柱です。国保加入者の医療を受ける権利を守る責任は国と自治体にあります。(中略)
渋谷区が、国保料の軽減に使えるその他繰入れを減らし、国保料を毎年値上げし続けていることは、区民のいのちと健康に責任を負う自治体としての責任放棄であり許されないことです。このまま一般会計からの繰入れを減らして、保険料を上げ続ければ、区民のいのちと健康、くらしが脅かされるだけでなく、国民健康保険制度そのものの存立さえ脅かすことになります。
一般会計からの繰入れについて、他の保険加入者の理解が得られないとの意見が一部にありますが、社会保障の制度である以上、区民の生存権を保障するために、税金を使うことは当然です。だからこそ千代田区では、2019年度の国保料は、2018年度のその他繰入れの額をほぼ維持することで、保険料を引き下げているのです。
第三の理由:国保料の引き下げは可能であり、直ちにとりくむべき課題
(略)区民からは遠くて不便と批判のある河津保養所を廃止するなど、ムダ遣いをやめ、予算の使い方を、くらし、福祉最優先に変え、貯め込んだ1009億円を活用すれば国保料を引き下げることは可能であり、直ちに実施すべきです。