渋谷駅周辺再開発事業は、国際競争力強化のため~第4回区議会定例会—田中まさや議員の代表質問より 田中まさや区議会議員が、区政リポート12月20日号を発行しました
第4回区議会定例会—田中まさや議員の代表質問より
渋谷駅周辺再開発事業は、国際競争力強化のため
区民のくらしが大変な中で、国保料の連続値上げなどの負担増や福祉切り捨ての一方で、渋谷区が83億円もの税金を投入して進めている渋谷駅周辺再開発事業。
私は、第4回区議会定例会の代表質問で、宮下公園整備事業などと合わせて、大企業奉仕から、区民のくらし、福祉最優先の区政への転換を求めました。今回は、その部分をご紹介します。
なお、質問も区長答弁も要旨です。
渋谷駅周辺再開発事業への83億円の税金投入やめよ
この事業は、国と区で166億円もの税金を投入し、住民や零細業者を追い出して、100m超級のビルを林立させて進められています。この事業を中心的に進めている東急不動産は、20億円の税金を投入する道玄坂一丁目駅前地区や渋谷駅桜丘口地区の再開発事業について「国際競争力を強化するプロジェクト」と公言しており、区民福祉の増進とは無縁の大企業の儲けのための基盤整備事業そのものです。
区民からは、「渋谷駅周辺に多額の税金を使うより、もっと区民のくらしために使ってほしい」、「巨大再開発は、環境に負荷を与え、東京一極集中に拍車をかける。今は福祉や教育に力を入れる時代」との声が上がっています。
生活に苦しむ区民には負担増を押し付ける一方で、大企業の儲けのための事業に166億円もの税金を投入することに、区民は到底納得しません。渋谷駅周辺再開発事業への税金投入はやめるべきです。区長の所見を伺います。
住民や零細業者を追い出して進められている渋谷駅桜丘口地区再開発(中央)
日本共産党区議団「くらし・区政アンケート2019」より
区長答弁
本事業は防災力の向上や歩行者ネットワークの整備など地域の様々な課題を解決し、都市機能の更新をはかることにより公共の福祉の増進に資するもので、区としても最重要プロジェクトの一つとしてとりくんでいるものです。
こうした地域に貢献する公共性の高い事業については、区としても積極的に支援をする姿勢に変わりはありません。
道玄坂一丁目駅前地区や渋谷駅桜丘地区の再開発事業は、国際競争力の強化だけでなく、渋谷駅という大規模ターミナル駅の交通結節機能の強化と利便性、安全性、安全性の向上や防災機能の強化と環境への取り組みを行うものです。ご質問にあった区民福祉の増進とは無縁の大企業の儲けのための基盤整備事業そのものという指摘は、的外れと言わざるを得ません。
また、区民の意見に対しても、「開発によって町が活性化された」「非常に便利になった」という声も多く届いています。ごく一部の否定的な意見だけを取り上げて喧伝する行為は今後、慎んでください。
再質問
私は区民の声に対して、区長はレッテル貼りのような言い方をしましたけれど、私たちは区民の皆さんに住民アンケート、くらしと区政のアンケートをお配りして、そこに寄せられた声を届けているんです。少なくない声がそう言っている。レッテル貼りのような言い方は、区民に対して失礼です。(中略)
渋谷駅周辺再開発事業について、東洋経済新聞6月29日号は、「沸騰、再開発バトル 渋谷、五反田、田町、日本橋 ベンチャー企業を囲い込め 日本版シリコンバレーの大激戦」という記事があります。これらの開発はすべて財界主導の、世界で一番ビジネスがいやすいまちづくり、これが目的です。
一方では住民を追い出して、しかも、こうした大企業の儲けのために区民の税金を使うことは許されません。改めて、渋谷駅周辺再開発事業の税金の投入を止めるよう求めます。区長の見解を伺います。
再質問に対する答弁
渋谷駅もそうですけれども、もう何度言っても議論がかみ合わない。さっきの説明でご理解できないということであれば、ちょっと私からもうこれについてわかりやすく説明する手立ては、ちょっと難しいのかなというふうに感じております。ご理解ください。