補聴器購入助成など、高齢者の聴こえの支援の強化を~補聴器の早期使用と調整で、認知症予防・社会参加の促進へ 田中まさや区議会議員が、区政リポート1月17日号を発行しました

安全・安心渋谷区

補聴器の早期使用と調整で、認知症予防・社会参加の促進へ
補聴器購入助成など、高齢者の聴こえの支援の強化を

高齢化が進む中で、難聴高齢者への聴こえの支援強化が求められています。
高齢者が加齢によって聞こえづらくなることで、「外出したり、人と話をするのがおっくうになる」など引きこもりや孤立化の原因になったり、認知症のリスクを高めると言われています。
早期に補聴器の使用をはじめ、聴こえやすくこまめに調整することで、こうしたリスクを取り除くことができます。
日本共産党渋谷区議団は、難聴の高齢者への補聴器の助成について、私が昨年3回定例会で区長に実現を迫ったのに続いて、第4回定例会でも牛尾議員が、高齢者の聴こえの支援の強化を求めました。
また、渋谷社会保障推進協議会は、今年から「難聴高齢者の聴こえの支援強化を求める請願」署名運動も開始しました。
高齢者がいつまでも、元気で、生き生きと暮らせるように、高齢者の聴こえの支援を強化しましょう。
今号は、第4回定例会での牛尾議員の質問(要旨)をご紹介します。

高齢者の難聴支援について
65歳以上の45%が難聴者といわれ、うつ病や認知症のリスクを高める一方で、補聴器を使えば予防や抑制が可能であることが証明されています。しかし、利用している方は14.4%と欧米諸国に比べても低く、その原因は、①3万円以上と高価なのに保険の適用がなく、自己負担となっていること、②その人にあった調整がされず、使われていないことがあげられます。
日本共産党都議団の提案に、知事も高齢者の聞こえの支援を推進することを表明し、高齢社会対策区市町村包括補助事業で自治体に補助金を支給しています。また、補聴器は装着してすぐに聞こえるようになるのではなく、脳のトレーニングを必要とすることから、専門家による調整が必須となります。認定補聴器技能者による調整を受けられるようにすることも課題です。
現在、23区で高齢者の補聴器購入費助成をしている自治体は、千代田、中央、新宿、墨田、太田、豊島、葛飾、江戸川の8区と、江東区は低所得の方に現物支給を行うとともに、認定技能者による補聴器の調節を無料で行なっています。
当区でも、高齢難聴者への補聴器購入費助成と認定技能者による補聴器の調節を支援する事業を実施すべきと考えますが、区長の見解をうかがいます。

区長答弁
高齢難聴者への支援については、国が関連する研究を進めています。今後、国の動向を注視し、その効果を見極めながら検討する必要があるため、直ちに助成を実施する考えはありません。

再質問
補聴器の購入助成ですが、6月の定例会で言いましたが、補聴器の使用によってコミュニケーションを支援することは、鬱や認知症の予防にとっても効果があるからこそ、東京都も補聴器購入や調整の支援をする自治体に補助しているんです。
高齢者の健康寿命が延びれば、誰もが長寿を喜ぶだけでなく、医療費も介護費用も減らすことができるのです。改めて、区長は高齢者施策として当区でも実施する意思はないのか伺います。

再質問に対する区長答弁
高齢難聴者の支援についてですけれども、これは決してやらないと言っているわけではなくて、今日唯一、前向きな答弁をしたつもりだったんですが。国が関連する研究を進めているんです。ですから、それを見て、しっかりと調査をして考えていこうということです。ご理解を頂ければと思います。

渋谷社会保障推進協議会の
「高齢者の難聴と補聴器購入への公的支援強化を求める請願」署名
に、ご協力をお願いします

[請願項目]
1.高齢難聴者の補聴器購入費用に対する区独自の補助制度を創設してください。
2.認定技能者が補聴器を調整する「聴こえの相談窓口」を区として創設してください。

 

ご一緒に、参加しましょう
渋谷社会保障推進協議会学習会
高齢者の聴こえ改善に必要なこと
難聴と補聴器に公的支援を
と き 2月14日(金)午後2時~4時
ところ 渋谷区勤労福祉会館2階第2洋室
講 師 新谷 友良さん
(東京都中途失聴・難聴者協会理事長)
参加費 200円(資料代)

区政リポート2020.1.17