区議会臨時会・コロナ対策補正予算成立・一律10万円給付など ため込みも活用し、くらし・営業守る追加の補正直ちに 田中まさや区議会議員が、区政リポート5月15日号を発行しました

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区議会臨時会・コロナ対策補正予算成立・一律10万円給付など
ため込みも活用し、くらし・営業守る追加の補正直ちに

5月11日、区議会第1回臨時会が開かれました。議案は、渋谷区2020年度第補正予算⑴号で、国が実施する国民一人一律10万円給付するための特別定額給付金、児童手当に上乗せ支給される子育て世帯臨時特別給付金、区独自にPCR検査センターを設置するための予算で、総額236億円余です。
日本共産党区議団は、日本共産党など野党と国民世論で実現した給付金の支給や区民のいのちを守り医療崩壊を防ぐPCRセンター設置は当然であり、補正予算には賛成しました。
緊急事態が延長される中で、安倍政権の対応はあまりに遅く、規模も小さいため、区民のくらしや営業はますます悪化しています。
区政の役割が問われているのに、今回の補正予算での独自施策はPCRセンターだけ、予算も1300万円と総額の1%にも達しません。
党区議団は、1070億円に上る区の基金も活用して直ちに第2次補正予算を編成し、くらし、営業を守る役割を果たすよう強く求めました。

●渋谷区の特別定額給付金(10万円支給)
5月下旬各世帯へ発送:給付まで1週間~10日
※オンライン申請は、5月15日から支給開始。

●渋谷区PCRセンター:5月20日以降開設
※次の症状の方は、かかり付け医の紹介で検査しましょう。
●一般:「息苦しさや強いだるさ」、「高熱」のいずれか
●高齢者、基礎疾患がある人:「発熱や咳などの比較的軽い風症状がある」や「比較的軽い風が4日以上続く」


以下は、本会議で行った五十嵐幹事長の賛成討論の要旨です。

本補正予算は、新型コロナウイルス感染拡大に対処するため国の2020年度補正予算に盛り込まれた1人10万円の特別定額給付金と、子育て世帯臨時特別給付金を給付するための経費、渋谷区PCR検査センターを設置運営するための経費となっています。緊急事態宣言がだされ学校、保育園の休校・休園、飲食店などの休業と外出自粛が求められた中で、全国ではすでに119件の倒産をはじめ、解雇などによる収入減の家庭が50%、アルバイト収入が減少している学生が60%に上るなど命と暮らし、営業を守る対策は一刻の猶予もありません。特別給付金の支給を一刻も早く実施すべきです。委員会質疑の中で当区の申請書の発送は今月下旬の予定で、給付されるのはそれから1週間ないし10日後と聞きました。これでは今月の家賃も払えない人たちを救済することはできません。
江戸川区では、緊急性の高い人に限り、5月1日から申請を受け付け7日から給付を開始、すでに1日目だけで55件支給しています。当区でも実施すべきです。また、路上生活者やネットカフェ利用者、DV被害者に対しては、もれなく支給できるようきめ細かな支援を行うべきです。
PCR検査については、国の専門家会議でも検査数が少ないことが指摘され、医師が判断すれば検査できる体制をとることが求められています。早急に設置するとともに検査対象となる新基準の周知徹底を図ることを求め補正予算案に賛成します。
日本共産党区議団は、この間長谷部区長に対し予算議会での質問を含め四度にわたって新型コロナウイルス対策について具体的な提案、申し入れを行ってきました。

[他区の補正予算を紹介・下記参照]

各区では、くらし、営業を守る独自施策を実施
●港区の独自事業:9事業・約760億円
・所有者向けテナント賃料支援(減額賃料の1/2補助):68億円
・障害福祉サービス等事業所、介護事業所への家賃支援:5千万円
●品川区の独自事業:5事業・約27億円
・介護・障害者サービス業務継続支援金:約1億8千万円
・就学援助世帯への昼食代補助(1人2万円):8128万円
・中小企業向け融資制度の拡大:14億7700万円

アパレルや不動産関係で長年働いてきた方やタクシー運転手、派遣労働者の人たちからは解雇され、生活費があとわずかしかない、どうしたらよいかという切実な相談が寄せられています。また、区内の商店街はどこも休業中や短縮営業の商店が圧倒的多数を占めています。そうした事業者からは、もう家賃が払えないという声が出されています。こうした区民や中小業者の声にこたえ、国民健康保険加入者への傷病手当の支給や、就学援助を受けている小中学生への休校中の給食費支給、ひとり親世帯への子育て臨時特別給付金の上乗せ助成、区内医療機関・介護・福祉事業者への助成、中小業者・個人事業者への家賃などの固定費助成、ミニシアターなど文化芸術活動を行っている団体、個人への助成、奨学金を利用している人への返済猶予、区営住宅などの家賃猶予などを実現すべきです。
今こそ、渋谷区として感染拡大と医療崩壊を防ぎ、区民と来街者の命と健康、生活と生業を守り抜く役割を発揮するため、1070億円に上る基金も活用し、第二次補正予算を直ちに組むことを強く求めて討論とします。

区政リポート2020.5.15docx