コロナ禍のもとでの、保育の充実、待機児解消求める 区議会第2回定例会 ~田中まさや区議会議員が区政リポート7月3日号を発行しました。
区議会第2回定例会―田中まさや区議会議員の一般質問より
コロナ禍のもとでの、保育の充実、待機児解消求める
新型コロナウイルス感染拡大のもとで、保育園の登園自粛・休園にともない、保護者から多くの不安の声が寄せられました。私は、 第2回定例会の一般質問で、こうした声をもとに、コロナ禍のもとでも、子どもにとって最善の保育環境の確保と保育事業者や従事者支援、待機児解消などについて、区長に質しました。以下は、質問要旨です。
コロナ感染拡大のもとでも安心できる保育について
渋谷区は緊急事態宣言の下で、原則すべての保育園を休園し、当初区立6園と社会福祉事業団2園、最終的には14園で特別保育を実施しました。特別保育では、「子どもの特徴がわからず、どう対応してよいか困った」、「デリケートな家庭の事情が引き継がれていない」など、保育士も子どももコロナ感染のリスクの上にさらに大きなストレスを抱えることになりました。
一方、都内では本区と豊島区を除いて、全園休園でなく原則在籍園での保育を実施しました。子どもと保育士や子ども同士の関係、保育環境など、登園自粛の中でも最善の保育を保障するために、都は在籍園での保育を想定していたと聞いています。
区は、第2波など再び登園自粛が求められた場合の保育は、職員や保護者の声をよく聞き在籍園で実施すべきです。区長の見解を伺います。
コロナ禍のもとでの特別保育は、区立園が中心でした。災害時に区民のいのちとくらしを守ることは「全体の奉仕者として」の区と公務員の役割です。東日本大震災や熊本地震、台風19号の時は地方公務員の役割が高く評価されました。ところが渋谷区ではこの間、区立保育園を次々に廃園にして、民間に置き換えてきました。これでは、災害時に必要な保育を守れなくなります。
また、区長は2021年度までに待機児ゼロと表明しましたが、2021年度新設5園409人の内の0~2歳児の定数は合計166人です。来年度の入園申し込みが今年度と同程度だとすれば、200人以上が認可保育園に入れません。
区の保育の質を確保するうえでも、災害時に子どもの保育を保障するためにも、今後は区立を中心に増設し、待機児ゼロを目指すべきです。保育の質の確保のために、全産業平均より月7万円も安い民間保育士の処遇改善を国や都に求めるとともに、区独自に賃金助成をすべきです。合わせて区長の所見を伺います。
保育施設、給食食材納入業者への支援について
区の休園要請に伴って、認可外の民間保育施設は大きな損害を受けています。区は休園中の保育料は返還するとしており、民間認可外施設は休園によって保育料を返還すると大幅減収となり、事業が継続できなくなります。世田谷区では、認証保育所、保育室などに、登園自粛によって減った保育料を助成。福岡市では、認可外保育施設の利用料減額分を市が補償しています。認可外の民間保育施設の事業が継続できるよう、コロナによる減収分を補償すべきです。区長の所見を伺います。
保育の営みは、人と人の密接を避けることができません。区は、6月1日からすべての保育園等を再開しています。いま、保育士や子どもを感染から守るための支援が重要です。
すべての保育施設に、感染防止のガイドラインを徹底し、マスク・消毒薬や体温計、空気清浄機などについて支援すべきです。区長の所見を伺います。
また、保育園休園によって、給食材料を納入している肉屋さんや八百屋さんなどの地元業者は大打撃を受けています。地域の肉屋さんは、「給食が売上の6割を占めている」と話してくれました。自粛要請と補償は一体です。区として、給食食材納入業者に対して、減収分を助成すべきです。区長の所見を伺います。
まだまだ深刻!認可保育園の待機児405人