区議会第2回定例会閉会 ~田中まさやか議会議員が区政リポート6月26日号を発行しました。
区議会第2回定例会閉会―羽田新飛行ルート「見直し」請願採択
100年に一度の被害なのに、渋谷区は独自支援なし
第2回定例会は6月17日、すべての議案を表決して閉会しました。今定例会は、コロナ禍に苦しむ区民、中小業者を、区としていかに支援するかが問われた議会でした。
しかし、区長提案のコロナ対策は、すべて国や都の事業であり、区独自の支援策はありません。しかも補正予算には、ふれあい植物園の改修など不急の予算も計上されていました。
党区議団は、区民や中小業者に対して、区独自の支援を行うよう全力をあげました。最終本会議では、五十嵐幹事長が、補正予算第2号に対する反対討論を行いました。以下は、討論要旨です。
新型コロナウイルス感染症は人々の命と暮らしに大打撃を与えています。区民生活は感染抑止のための外出自粛と事業活動の休業や時間短縮の要請によって、経験したことのない困難な事態となっています。日本共産党区議団が緊急に行った新型コロナウイルスのアンケートでは、最も多かった要望がPCR検査の拡充、第2に、渋谷区内の医療・介護・福祉施設で働く人たちへの手当て支給と事業者助成、第3に中小・個人事業者への家賃補助、そして子育て世帯や学生への支援となっています。渋谷区が緊急に行うことは、今、倒産、廃業、失業、貧困の危機に直面している区民や、中小業者を助けることです。
反対理由の第一は、新型コロナウイルスの対策が不十分で区独自対策が全く盛込まれていない
コロナ禍の中で区民と子育て世帯への支援が求められていますが本予算には区独自施策は全くありません。品川区は、「100年に一度といわれる感染症の被害なので所得制限などを設けず区民を支援したい」として中学生以下の子ども一人5万円、他の全区民に3万円を給付することを決めその経費135億円は「有事の際に活用することが目的の基金」といって財政調整基金を取り崩して対応することを決定しました。また都内の32%にあたる24市区は、準要保護世帯にも休校中の昼食費を支給しているのに当区では実施していません。
渋谷区議会でも、多くの会派と議員が、店舗や事業所の家賃補助を区独自に行うことを求めましたが、区長からは困難との答弁でした。都内では助成の1ヶ月分の上限をそれぞれ、立川市40万円、港区15万円、文京区20万円などと設定して10自治体で独自予算をつけて店舗、事業所への家賃補助を実施しています。また練馬区では緊急事態の中も運営した保育所、介護施設、障がい者施設の常勤職員と非常勤職員の2万4200人に一人2万円を上限に助成します。足立区や八王子市では学生に生活費補助として一人10万円を給付しています。当区でもこうした施策を360億円の財政調整基金を活用して直ちに実施すべきです。
第二の理由は不要不急の予算が計上されている
第三は、4億7000万円の予備費のうち3億円の使途は明確にされておらず、議会の審議も経ないで執行できるもの