対象は3割⁉ 困っているすべての中小事業者に支援を ~ 田中まさや区議会議員が、区政リポート7月31日号を発行しました①
キャッシュレス決済推進(地域経済活性化事業)に2億円余
対象は3割⁉ 困っているすべての中小事業者に支援を
新型コロナ感染拡大の勢いが止まりません。安倍政権は、市中感染が広がっているのに、「GO TO キャンペーン」を前倒ししてまで強行しました。直ちに中止すべきです。
そこには国民のいのちより経済を優先させる新自由主義の考え方があります。本来は、国民のいのち最優先にPCR検査の拡大など感染拡大防止策や医療・保健所体制の抜本的強化とともに、観光業界をはじめコロナ禍に苦しむすべての中小業者への支援に全力をあげるべきです。
渋谷区でも同様の事態が起こっています。第2回臨時区議会で成立した令和2年度一般会計補正予算第4号には、2億330万円の予算で「地域経済活性化事業」が盛り込まれています。
地域経済活性化事業とは
この事業は、区内消費喚起による産業の活性化と店舗及び消費者へのキャッシュレス決済の推進による感染拡大防止を目的としています。
内容は、区内の店舗で、対象のキャッシュレス決済を使用して買い物をした場合にポイントを付与するものです。(左下表)予算の内訳は、ポイント付与に1億9000万円、プロモーション費用に1330万円です。
対象事業所は区内店舗の約3割、ペイペイのQR決済だけ
対象はペイペイを使ったQR決済ができる店舗・約4400店舗に限られており、区内1万2千といわれる店舗の36%に過ぎません。
逆に言えば、魚屋さん、八百屋さん、町の零細の小売業者や決済手段としてペイペイが使えない店舗は対象外で、多くの店舗には何ら恩恵はありません。
キャッシュレス決済を利用していない区民は対象外
またキャッシュレス決済を使っているのは日本の人口比では約2割といわれており、多くの高齢者や子ども、低所得者には恩恵がありません。一方、「区内消費喚起」といいながら、区内対象店舗で買い物をすれば区外在住者も、区民の税金でポイント還元が受けられることになります。
困っている中小業者すべてに支援を
区長は、コロナ禍で減収に苦しむ中小業者が求める固定費支援や医療機関、福祉事業所への支援にも背を向けています。その理由は、「ただ単にお金を配るのではなくて、…生活が豊かになったり、…こういったお金を投入していきたい」(第2回区議会定例会・本会議答弁)。つまり、「現金」(税金)は、いま「困っている」区民や中小業者に使うのではなく、「生活を豊かにするため」に使うというのです。
いま新自由主義の経済効率最優先、自己責任論から脱却して、すべての人々が支えあえる社会的連帯でだれ一人取り残さない社会が求められている中で、長谷部区政は、安倍政権同様、新自由主義的発想から抜け出せないのではないでしょうか。
この姿勢を転換させ、すべての中小業者支援を実現しましょう。