小中学校6校を統廃合し、3つの施設一体型小中一貫校に…!? ~学校施設長寿命化計画の具体化(渋谷区『新しい学校づくり』整備方針)示される 田中まさや議員が、区政リポート5月27日号を発行しました

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学校施設長寿命化計画の具体化(渋谷区『新しい学校づくり』整備方針)示される

小中学校6校を統廃合し、3つの施設一体型小中一貫校に…!?

渋谷区教育委員会が学校の老朽化対策として策定した「学校施設長寿命化計画」の具体化である「渋谷区『新しい学校づくり』整備方針(以下「方針」)が、5月の文教委員会に報告されました。

「方針」では、「学校「規模」と「配置」についての検討」し、2050年に小規模校となると予想される学校を抽出して、適正規模(小中ともに12学級~18学級)に再配置した結果、原宿外苑中学校敷地に千駄ヶ谷小学校との、笹塚中学校敷地に笹塚小学校との、鉢山中学校敷地に猿楽小学校との、それぞれ小中一貫校を建設する計画です。(左記参照)

教育環境は後回し、統廃合ありきでは…

小中学校整備では、子どもの教育の充実が最優先です。しかし、「適正規模」の前提となる学級編成は、2050年も小学校35人、中学校40人のままであり、学級編成20人程度の世界基準からの遅れを固定化するものです。少人数学級化を見据えて計画すべきです。

また、この間統廃合が行われた本町学園小や代々木山谷小は、統廃合後に教室が不足しています。統廃合はやめて少人数学級やゆとりをもった教育環境にすべきです。

小中一貫校では「9年間を見通した、系統的な教育活動」を標榜していますが、設立後10年の本町学園では、本町学園小学校から本町学園中学校に入学する子どもが少なく9年間を見通した教育はできていません。こうした実態を検証もしないで、新たな一貫校づくりを進めることなどゆるされません。

また学校統廃合によって、地域のコミュニティの拠点や避難所が減ることも大問題です。

 

学校の「規模」と「配置」についての検討~「渋谷区『新しい学校づくり』整備方針」より抜粋

 

  • 児童・生徒数の推計により、将来小規模校となる学校を抽出

【Aブロック】千駄谷小、鳩森小、神宮前小、原宿外苑中

【Bブロック】中幡小、笹塚中

【Cブロック】臨川小、長谷戸小、加計塚小、常磐松小、広尾中、鉢山中、松濤中

  • 再配置計画敷地の選定

以下の視点から、再配置を計画する学校敷地の選定を行いました。

ⅰ)敷地面積:再配置される学校敷地は、相対的に大きなものとする。

ⅱ)建物床面積:再配置後に、十分な校舎・屋内運動場を建設できる。

≪再配置の選定結果≫

【Aブロック】原宿外苑中学校敷地に千駄谷小学校との小中一貫校を計画。

【Bブロック】笹塚中学校敷地に笹塚小学校との小中一貫校を計画。

【Cブロック】鉢山中学校敷地に猿楽小学校との小中一貫校を計画。

区政リポート2022.5.27docx