学校建替えは、子どもや住民参加で/統廃合は撤回を ~第1回区議会定例会・・・田中まさや幹事長の代表質問より⑦ 田中まさや議員が、区政リポート5月1日号を発行しました

子ども・子育て・保育学校教育活動報告渋谷区

第1回区議会定例会・・・田中まさや幹事長の代表質問より⑦

学校建替えは、子どもや住民参加で/統廃合は撤回を

区議会第1回定例会本会議の日本共産党代表質問で私は、渋谷区がトップダウンで進める「新しい学校づくり」整備方針」や学校統廃合について、長谷部区長と伊藤教育長に対して、渋谷区の姿勢を質しました。今号では、「教育について」の当該部分についての質問と答弁(要旨)をご紹介します。

 

①「新しい学校づくり」整備方針のロードマップの見直しについて

「新しい学校づくり」整備方針にもとづく「建て替えロードマップ改定検討委員会」への報告では、1校の工期が5~6年必要で、全体工期は当初の20年から30年超に延伸し、工事費も1.5倍以上に膨らむとして、ロードマップを抜本的に見直すとしています。

 わが党区議団は、学校は、地域の教育、文化・コミュニティ、防災の拠点であり、建替えについては、子どもや学校関係者、地域住民の声を聞くよう一貫して求めてきました。計画全体の見直しに際して、学校ごとに説明会を開き、そのお知らせは、町会掲示板だけでなく、少なくとも学区域全体の住民に周知するよう全戸配布すべきです。

教育長答弁 改定ロードマップの内容は、区ウエブサイトなどで公表し、学校運営協議会や町会での説明に加え、関係者にも広く周知し、様々な機会をとらえて説明する。さらに未就学児の保護者や子育てを考える世代にも、子育て関連施設や妊娠・出産期の手続・講座を活用し、丁寧に周知する。こうした取り組みを通して、子どもや学校関係者、地域住民の声を丁寧に伺う。

 

田中質問 工期の長期化や工事費の高騰、子どもや地域の負担を考えると、「再生建築」の重要性がいっそう高くなっています。私は、再生建築の第一人者の青木茂設計士の話を直接お聞きしましたが、現在の躯体の8割を耐震補強して活用し、内外装は自由設計となることから、新築同様で耐用年数を50年から100年延ばすことが可能となるとのことです。工期は1年半から10カ月に4割削減できるケースもあるなど大幅に短縮可能で、コストは3割削減でき、CO2排出を8割削減できます。既に大阪府大東市の小学校をはじめ、多くの実績があります。本格的に再生建築の採用を検討すべきです。

長谷部区長答弁 再生建築は、躯体の補修などに多くの改修コストがかかる上に、改修後の使用年数が短く、経済性の観点からまだまだ課題がある。また、単に耐震性能を向上させるだけでなく、これからの学びの姿を見据えた未来の学校を整備するため、建替え中心の計画としている。

 

②学校統廃合について

 政府が進める学校統廃合の目的は教育予算と公共施設の削減であり、豊かな教育とは無縁です。統廃合は、地域の教育力の衰退、防災拠点やコミュニティの喪失などデメリットがあります。

 区は、千駄谷小と原宿外苑中、猿楽小と鉢山中、笹塚小と笹塚中を統廃合して、小中一貫校にしようとしています。千駄谷小と原外中の建て替え準備委員会の行ったアンケートでは、賛成はわずか1割でした。反対意見は賛成の2倍で、「歴史のある千駄谷小学校がなくなる」、「小中一貫校とする必要性への疑問」、「同じ校庭を使うことで危険性や使用制限への懸念」など、統廃合に反対する意見や一貫校への疑問も寄せられたと聞いています。

実際、つくば市は施設一体型小中一貫校を推進してきましたが、教育委員会の検証の結果、「6年生問題」といわれる小学校の最高学年を経て中学校へと飛躍する機会が失われるデメリットがあるとして、一貫校化計画は中止しています。こうした疑問や事実について、どう考えているのですか。

教育長答弁  つくば市では鉄道沿道を中心とした人口増加により、義務教育学校の大規模化が進んでいる。このような状況でさらに義務教育学校を新設すると、大規模学校となってしまい、学校運営に影響を及ぼす恐れがあることから計画を見直したと認識している。

また小学校終了時の節目がなく、中学校に相当する学年で生活への期待度が高まらないなどの課題も理由の一つとされています。

一方、渋谷区では、将来の児童・生徒数推計において、今後大幅な増加により大規模化する状況は想定されていません。加えて、本区の小中一貫教育校は、義務教育学校と異なり、小学校6年間、中学校3年間を維持した制度です。建て替え準備委員会でも、小学校高学年のリーダーシップ育成を妨げないよう、行事の役割分担などで高学年が主導する場を意図的に設け、区切りとして小学校での卒業式や知友学校の入学式を行うなどして、高学年の責任感や自覚を高めていくことを議論している。保護者・地域と課題を共有しながら適切な学校運営について検討している。

 

田中質問  12月には、住民説明会が開かれましたが、区は反対や疑問の声に対して説明せず、参加者も統廃合や小中一貫校化について納得できる説明はなかったと言っています。区長は、この説明会で住民の理解を得たと考えているのですか。住民合意も納得もない小中一貫校化による学校統廃合は白紙に戻すべきです。

区長答弁 鉢山中学校と原宿外苑中学校には、建替え準備委員会での議論や地域・保護者の皆様からアンケートでいただいたご意見などをふまえ、基本計画作成を進め、昨年末に説明会を開催した。

この間、計画概要を区内全児童の保護者や学区域内の子育て関連施設、町会などに周知したり、地元の町会連合会やまちづくり協議会にも伺って説明を行ったりしている。くみんの広場や防災キャラバン、地域のイベントなどの様々な機会をとらえて周知を行っている。引き続き、関係者と対話を重ねる。

これまでも小中一貫教育校への期待の声も多くいただいており、計画を白紙に戻す考えはない。

区政リポート2026.5.1