代々木の国有地、幡ケ谷2丁目都有地など具体策示し追求~特別養護老人ホーム待機者351人、解消へ真剣なとりくみを 田中まさや議員が、区政リポート7月29日号を発行しました

安全・安心活動報告渋谷区

特別養護老人ホーム待機者351人、解消へ真剣なとりくみを

代々木の国有地、幡ケ谷2丁目都有地など具体策示し追求

6月の福祉保健委員会に、今年4月時点の特別養護老人ホームの待機者が報告されました。待機者数は351人と昨年10月より79人減りましたが、待機期間の平均は11.5ヶ月、最長5年10ヶ月と依然として深刻な事態です。

日本共産党渋谷区議団(トマ孝二議員)は、第2回区議会定例会の一般質問で、国有地、都有地の活用の可能性があることを区議団独自の調査によって明らかにして、区長に特養の増設と待機者の解消を求めました。

本号では、質問の該当部分をご紹介します。(質問と区長答弁は、要旨)

 

特別養護老人ホームの待機者は深刻で、最長5年も入所待ちという事態です。認知症が進行し、自立した生活ができない一人暮らしの高齢者は「特養に申し込んだが、いつ入れるかわからない」、支援している近所の方は「在宅での生活は限界。一刻も早く入所させてほしい」と訴えています。こうした待機者が430人もいるのです。

区長は「国や都の公有地の活用や、区有施設の建替え、民間事業者の様々な整備手法を視野に入れて検討」すると答弁しました。そこで具体的に質問します。

代々木2・3丁目の国有地については、住民から福祉の複合施設として取得するよう陳情が出され、区議会は全会派一致で議決し区長も賛成しました。区は地価が高額なため取得を断念しましたが、その後、財務省は地方自治体が特別養護老人ホームなどに活用する場合、借地料を半額にするという方針を打ち出しました。半額免除は住民の願いを実現する絶好のチャンスです。ただちに財務省と借地の交渉をすべきです。

次に幡ケ谷2丁目の都営住宅跡地についてです。東京都住宅政策本部は、この土地は都営住宅として整備していく方針だが、区の施設併設について要請があれば検討すると表明しています。ただちに特養ホーム増設のため東京都と交渉すべきです。

さらに、ケアコミニュティ原宿の丘についてです。区は、今年度建て替え計画の検討を始めるとしています。神宮前地域の小規模の特養を整備する民間の計画は、頓挫しました。整備計画に特養ホームを盛り込むべきです。

これらの公有地や民有地を活用して早急に特養ホームを増設し、一刻も早く待機者を解消するとともに、次期高齢者保健福祉計画に、特養ホームの増設を盛り込むべきです。

 

区長答弁

代々木2・3丁目の国有地については、国への働きかけを続けていますが、現時点では今後のスケジュールや進め方は示されていない。

幡ケ谷2丁目都営住宅跡地については、各施設の長寿命化計画を踏まえ、必要な公共施設を総合的に考慮する。

ケアコミニュティ・原宿の丘については、地域の意見や要望を広く丁寧に聞き、基本計画の素案作成を進める。

待機者の中には、入所案内の段階で、まだ在宅生活を希望する方や第1希望でないと辞退する方もいることから、ニーズを的確に分析する。

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