浅草に分断をもたらした、伝法院通り商栄会立退き訴訟

台東区

台東区が浅草・伝法院通り商栄会の32店舗の立ち退きを求めておこした訴訟が和解の見通しになり、12月19日の定例会最終日に諮られ、了承された。40年続いた浅草のひとつの趣を残す露店的な店舗が来年(2026年)7月で姿を消すことになった。

2021年12月、台東区が、区道を「不法占有」しているとして、立退きと「占用料相当額」の支払いを商店会に求める訴訟を行うことを議会に諮った時、私は議会で、「40年前に当時の区長が占用を認めたことは明らか。あくまでも話し合いで解決を」と訴訟に反対した。

 

それだけに19日の企画総務委員会で私は、区と区民との間の長年にわたるまちづくりに係る問題を裁判にしたことが、区政にとってよかったのか、検証を求めた。

審議では「不法占有」だったのかどうか、という訴訟の根本問題については明らかにならなかった。30年間区が占用について何も指摘してこなかった理由もわからなかった。

しかし裁判がメディア等で取り上げられ、商店会には「不法占拠」とのそしりが数多く寄せられた。

 

◎「オレは被告人のまま死ぬのか」との言葉を残し、今春逝去した一番古株の商店主。

◎学校や地域で世話役をしている商店主の妻は、店を構えさせていただいているので地域貢献にがんばってきたが、「不法占拠」と陰口をたたかれるのは辛い。

◎この商店は違法営業なんだって、と取りすがりの観光客から言われ肩身が狭かった、という店主。

◎SNSには「金も払わず営業していいのか」などの悪罵が数多く投げつけられている。

 

訴訟は明らかに、浅草のまちに分断をもたらしたのだ。

和解を手放しで喜ぶことができるだろうか。

委員会の最後で区長に、商店会にねぎらいの言葉を求めたが区長は最後まで無言だった。