坂本小、96年間ありがとう! 惜しまれ解体へ
台東区
関東甲大震災の復興小学校・旧坂本小学校がいよいよ解体される。
2月26日、「入谷の記憶を未来に繋ぐ会」の手による棟下式(むねおろしき)が行われ、参加させていただいた。
閉校後、中にあった教員組合の事務所によく通ったので、とても愛着のある建物だが、今日改めてじっくり見させていただくと、その重厚で優れたデザイン、文化的価値に圧倒された。一昨年、区議会で解体方針が出されたとき、私は断固反対を訴えたが、あの主張は正しかったと再確認した。壊すより活かすべき建造物だ。
この後、跡地の活用さえ決まっておらず、解体に走った唯一の理由は老朽化による耐震不安。しかし、まともな調査が行われたわけではない。コンクリート学会の専門家が解体が決まった後に調べたところ、中性化などの劣化は見られず、今後数百年もつ、と太鼓判を押した、と聞いた。
そうであるなら、台東区は偽りの根拠で大変な文化的財産を壊すのである。当然、認めた議会も責任がある。
それでも3月から解体が始まる。