聖火リレー、子ども観戦…五輪事業の中止をと区長に迫る

活動報告

聖火リレー、上野公園パブリックビューイング、子どもの観戦…東京2020大会の3事業に台東区は主体的に参画・協力していく。9日の日本共産党・山口銀次郎区議の質問に区長、教育長が表明しました。菅政権同様、新型コロナ感染リスク評価も行わず都に追従する姿勢に、他会派からも「おかしい」との声があがっています。

山口区議は、感染を拡大させる危険がある2020東京大会関連の3つの事業を中止するよう求めました。

まず聖火リレーです。山口区議は、区内の祭りが一部の神事を除き中止となり多くの区民が悲しんでいる中で、密をつくるリレーを強行するのか、と区長の姿勢をただしました。(写真は聖火リレー予算=4650万円)

区長は「大会組織委員会が進めるので、区は区内スポーツ団体に呼びかけ、感染拡大防止の対策を図りながら準備する」と答弁。どのくらいの人出があり、感染の危険をどう予測するかの検討もなく対策が立てられるのでしょうか。

大勢の観客を呼び寄せるリスクがある上野公園でパブリックビューイング。区長は「都から感染防止対策をしっかりと行う」と聞いている、という理由で主催者の都に協力する、と発言。

しかし、批判が集中し小池都知事は代々木公園でのライブサイトを中止に追い込まれました。感染拡大防止策で、代々木と上野での差がどこにあると区は判断しているのでしょうか。

小学生の大会観戦で、教育長は「平成28年からすべての公立学校で進めてきた東京オリンピック・パラリンピック教育の集大成として位置づけている」「希望する子供たちが安心して観戦できる環境を整える」と、答弁。

変異株が子どもに不気味な感染を広げ、検査やゲノム解析などが全く不十分な中で、「感染症対策を十分に行う」と区長同様、リスク評価を行わぬ姿勢でした。この答弁には「観戦で子どもが感染したらどうするのか」と他の会派からも怒りの声が寄せられました。

山口区議は、選手にフェアな環境が整わず、ワクチンも行き渡らない、医療従事者の動員による一層の医療機関の疲弊を招く大会は中止を国・都に意見すべきだ、と求めました。区長は「引き続き情報収集を行ってまいります」と、主体的に判断する意思を示しませんでした。