社会福祉事業団創立40年~問われる区の支援のあり方㊦
台東区
区の事業団へのかかわり方での問題点は、運営面での管理強化的な姿勢です。
「あり方検討会」は事業団に対し、財政面では「自主財源による運営、補助金依存体質からの脱却」(2007年度)、「効果的・効率的な介護保険事業の運営」(2022年度)など、経営の合理化と緊縮財政を打ち出してきました。
4月24日、区議会保健福祉委員会への「令和8年度事業計画」報告では、「監査法人との会計監査契約締結、内部統制体制の構築の推進」が打ち出されました。
利益を生み出せないため民間事業者が手を出せない政策福祉を担うことを事業団に求める一方で、このような合理化を管理強化のもと促すのは根本的な矛盾です。「自律的・安定的」な運営にもつながりません。
そんな中で離職問題が深刻になっています。台東区監査委員が令和3年12月16日に行った事業団への監査では、「職員は定期的に採用できているのか」との監査委員の質問に、事業団は「離職率が高く、人材確保が難しい」と答えています。日本共産党区議団は、中堅職員の離職について繰り返し警鐘を鳴らしてきました。
ところが職務職能給を推進する「キャリアパス構築事業」で、賃金実額が減る職員が出ています。本来民間の介護・福祉事業所より低くあるべき離職率が同じ水準で推移しています。
区が2021~22年に行ったアンケート調査で、区内介護サービス事業者は人材の確保や災害時の緊急体制、職員の専門知識や技術の向上などを課題とし、事業団にこれらの面での役割を期待していることが明らかになっています。
区は事業団が地域の期待にこたえ、区とともに区全体の福祉を下支えする役割を果たせるよう、事業団の自主的意欲を引き出すような支援に転換すべきです。(おわり)