「103万円の壁」廃止、介護保険料には反映されず
「103万円の壁」を廃止した令和7年度の税制改正で、給与所得控除が増え介護保険料が減額になる人が出るため、各自治体の介護保険料収入が減少します。国はこの減収の影響を防ぐ目的で、昨年12月、介護保険施行令を改正しました。これを受け台東区はさきの区議会に条例改正を提案。日本共産党、れいわ立憲にじいろの会は反対しましたが、他会派の賛成で成立しました。
具体的な例では、給与収入が150万円・事業収入35万円の人は、給与所得控除が55万円から65万円に増え合計所得額が130万円から120万円に減ります。保険料は第7段階・103500円から第6段階・91100円とになり、12400円減ります。令和6年度の税情報で推計すると台東区の介護保険会計は1700万円の減収になります。
今回、区は税制改正前の基準で合計所得金額と住民税課税状況を再判定する、ただし、税制改正後課税から非課税になった区民は1年間だけ減免し元の保険料にもどすという条例改正を提案しました。
日本共産党の伊藤のぶ子区議は委員会で「所得税減税の恩恵が介護保険料には及ばないのはおかしい。本来、減収分を国に負担してもらうのが筋だ」として反対しました。1年だけの保険料計算を行うためのシステム改修に900万円も支出する問題も併せて指摘しました。
「103万円の壁」の撤廃が喧伝されています。それ自身は前進と言えますが、与党と補完勢力による改定は所得税の一部軽減にとどまり、住民税や社会保険料の負担軽減には届かない実態が明らかになりました。