私は２日、台東区議会第４回定例会の一般質問に立ち、服部区長の政治姿勢について質しました。区長は、くらしと社会保障を壊す国の政治に立ち向かい区民をまもる姿勢を示さず、来年10月からの廃棄物処理手数料の値上げも撤回しませんでした。一方、区立小中学校の校則の情報公開について、教育校は「年度内の公開に向け各校で準備を進めている」と重要な答弁を行いました。

異常な物価高が区民生活を直撃しています。私は、党区議団が取り組んでいる「区民アンケート」での声を紹介。区長に消費税減税とインボイス制度導入の中止を国に求めること、今定例会に提案した事業系ごみと粗大ごみ処理手数料の値上げを撤回するよう求めました。

これに対し区長は消費税について「様々な議論があることは認識しているが、国が適切に判断する」と従来の姿勢を変えませんでした。また、事業系ごみ処理手数料は23区統一対応である、粗大ごみ手数料は区で決められるが改定は必要、と値上げ撤回の求めを退けました。

廃棄物処理手数料は景気動向を踏まえ値上げを見送ったこともあります。区民や中小事業者の苦境に寄り添えない区長が自治体の長としてふさわしいでしょうか。

社会保障についても同じです。10月から75歳以上の医療費窓口負担が倍にされましたが、区長はそれを知りながら保険料を値上げ。介護保険料の高さは２３区５位、制度開始時比の保険料値上げ率は23区で２番目です。

政府は、利用料の２割化をはじめ介護保険制度の改悪をすすめようとしています。私は、進行形の国の介護保険制度改定方針への評価、改定により必要な介護が受けられない区民を出さないための区独自の介護・福祉施策の実施について、区長の姿勢を質しました。

区長は、国の介護保険制度改正については「動向を注視」と傍観的な答弁。介護家族・関係者らが「史上最大の改悪」と声を上げ、要介護１・２の保険給付外しやケアマネジメントの有料化などについては、今回定では政府に譲歩を余儀なくさせています。その痛みと怒りを区長は理解していません。

竜泉２丁目福祉施設の整備や介護予防社会参加推進モデル事業など、これまでの実績を強調する区長。しかし、食費や宿泊費での利用料負担増や要支援１・２の介護保険給付はずしによる総合事業により必要な介護をあきらめる区民は少なくありません。そんな区民を出さぬようにするのが区長の責務でなはいでしょうか。

私はこの日、継続して求めている区立小中学校の校則について、改定に子どもの意見を反映させること、前提としての校則そのものの情報公開を取り上げました。

１年前私は、主権者教育の角度から、納得いかないルールに疑問を持つことが許されない環境は主権者としての成長を阻害する。校則等のルールを見直す討議を子ども参加のもとに進めるべきだ、と質問しました。その時、生徒会での議論や学級ごとに話し合ったりするなどして見直していく、と区教委は表明しましたが、一向に子どもや保護者から議論したという話は聞こえてきません。

児童生徒が校則等の見直しに、どのようにかかわってきたのか。子どもたちの意見を反映するシステムをつくるべきだ…と、質問しました。佐藤教育長は「生徒会の意見箱に投書された内容について、生徒会の時間に生徒同士で話し合い、改正が必要という内容については担当教員に生徒が説明し、生徒会の議題に取り上げている学校が複数ある。多くの学校で服装や髪形の決まりが一部見直されている」と答弁。

見直しは学校長の判断のもと進めるのが望ましい、とシステムづくりは消極的でした。

校則見直しの重要な肝は、子ども・保護者・区民が校則を検証できるように校則が情報公開されることです。私はかねてから求めていましたが、この日は強く要求。教育長は「年度内の全校公開に向けて各校で準備をすすめている」と具体的で前向きな姿勢を示しました。重要です。