台東区がコロナ対策で233億円の補正予算。さらに拡大を!
台東区議会臨時会が15日開かれ、約233億円の新型コロナウィルス対策の補正予算が全会一致で決まりました。日本共産党区議団は今回の補正を評価するとともに、窮地に立つ区民の生活と営業の救済、検査の拡大と医療体制の拡充に向け、さらなる補正予算を求めました。
補正予算は、全区民対象の10万円の特別定額給付金(206億円)、児童手当受給者対象の子育て臨時特別給付金(1.9億円)という国の施策が金額では大半を占めます。
区の事業では、まずコロナ対策融資をさらに5百万円拡大し無利子にした新融資制度(19億円)を創設。日本共産党区議団は当初から融資限度額を倍にし、無利子化することを求めていました。
永寿病院の再開に向け、消毒などの環境整備と施設整備(7千4百万円)を計上。中核病院の早期再開は重要課題です。同時に、今後税金を投入していくうえで、131人感染・42人死亡(9日)というばく大な院内感染についての区としての検証、東京都の責任と財政負担を求めていくことは欠かせません。
感染リスクの高い高齢者や障害者の介護、障害福祉サービスを支える事業所への支援金(8千万円)は23区でも誇れる内容です。福祉を支える力が弱ってしまったら地域経済の回復はありえません。
国民健康保険加入者への傷病手当金の給付(2千5百万円)は条例改正も行われ評価できます。日本共産党は「国保に傷病手当を」と一貫して主張してきました。今回は給与所得者だけですが、事業主やフリーランスにも給付を拡大すべきです。
2定でさらに補正を
多くの区が区長の専決処分(議会にかけず決めて予算措置をすること)でコロナ対策を進める中で、区独自の予算を伴う一定の施策に踏み切ったことを評価します。
日本共産党区議団は4回にわたる要望書を提出。百項目に近い要求のうち、中小企業融資の拡充や介護福祉事業所支援など6つが実現しました。
しかし、区民生活と零細事業者の苦境は、国や都の限定的な支援が規模・スピードともに追いつかず、大変深刻です。子どもたちの健康と教育、家庭生活も行き詰まっています。
また、今回の一般会計の補正は90%が国と都から入ってくる財源で行い、制度融資の呼び水となる預託金増加・12億円は区に戻ってくるお金です。区が「自腹を切る」のは4%、財調基金の〇〇%を切り崩したに過ぎません。台東区には、区民の底知れぬ苦境と不安を和らげる財政力があります。
私は臨時会で各区議から出された区民の切実な声を、第2回定例会で補正予算としてかなえるべきだ、と主張しました。これに対し理事者から「今回の補正は早急に対応が必要なもののうち整理ができたもののみ」と答弁がありました。
第2回定例会でのさらなる補正を求めます。