区、会計年度任用職員に経験給。重ねての要求実る。
台東区は来年度(2025年度)から区の会計年度任用職員(非常勤職員)への経験給を導入します。10月7日の決算特別委員会で、私の質問に理事者が答弁しました。日本共産党区議団は区民福祉の最前線で働く会計年度任用職員が複数年度にわたり働いても給料が上がらない実態を追及、経験を反映した加算給を要求してきました。
本年4月1日時点での台東区職員は2953人。うち会計年度任用職員は932人、31・5%を占めています。職種別ではそのほとんどが保健、福祉、児童保育、教育など区民と直接かかわる部署に配置されており、区民サービスを最前線で担っています。
台東区も、日本共産党区議団の質問に対し、会計年度任用職員の役割、安定的な確保の重要性について繰り返し答弁しています。しかし現状は、その処遇について熱心な対応をしてきたとは言えません。
特に、経験給の加算措置、公募によらない再任用回数の上限撤廃、という2つの問題は早急に改善の必要があります。日本共産党区議団は制度導入時から一貫して、この対応を求めてきました。
例えば人事課採用の事務補助の会計年度任用職員はこの4月83人採用されましたが、うち10人は勤務年数20年以上のベテランです。しかし月給は15万円で、今年初めて採用された職員と同額です。あまりに低すぎます。
児童保育課の保育士(短時間以外)は19人採用され、全員が公募によらぬ任用でした。うち半数以上10人が10年以上勤務。うち4人は20年以上です。いかに前年まで働いてくれた保育士が現場で必要だったかを顕著に示しています。ところが月給は21万7千円です。家賃補助などのある民営保育所の処遇にかなうはずがありません。
今回、区が経験給の加算を表明したことは大きな前進ですが、さらに処遇の引上げが必要です。また、最大の問題である公募によらない再任用回数の上限は、すでに複数区が撤廃しており、台東区もすぐに決断すべきです。
写真は会計年度任用職員の処遇について報道する「都政新報」