松村区議の「お詫び」を聞いて

人権

第3回定例会最終日の26日、松村区議は本会議で「同性愛に誘導」の部分他1か所を取り消し、「傷ついた皆様にお詫び」しました。LGBTQ当事者、マイノリティ差別を許さないという怒りの世論と運動の成果です。区教委が教育で性的指向は誘導できるものではない、と見解を示したことと併せ、今回の問題はひとまず一区切りついたのではないでしょうか。

ただ、松村氏の発言は全体がLGBTQへの偏見に貫かれています。一部取り消しでそれが払しょくされたわけではありません。また、自民党は発言を認めた責任について未だに頬かむりです。率直なところ今後、いつまた逆流が始まるのかわかりません。

「お詫び」発言以降、何人もの方から、松村氏は本当に反省しているのか、もっと追及を、との問い合わせがあります。私は、「議会はディベートの場ではない。『お詫び』が性的少数者に直接向けられたことは評価できる。ただ当日、発言撤回を求める署名を提出した当事者らに冷たく接したこと、壇上の態度が投げやりに見えたことは事実。今後一緒にチェックしていきましょう」と答えています。

 台東区議会には今回の問題で大きな収穫がありました。自民党も含め、超党派でのLGBTQについての学習会を複数回開く合意ができたことです。知らないことから発生する差別や偏見は勉強で取り除いていくしかありません。区議会の変化は大きな前進です。日本共産党区議団も学習を深めるとともに、性的少数者への差別・偏見のない台東区をめざし、積極的に活動していきたいと決意しています。