コロナ禍から区民を守り抜く区政を~決算委員会で日本共産党区議団①

台東区議会は10月21日、決算特別委員会総括質疑を行い、日本共産党区議団は伊藤のぶ子・鈴木のぼる区議が質問に立ちました。

昨年10月の消費税増税で景気がさらに悪化したところに新型コロナが区民生活と区内中小事業者の営業を直撃しました。服部区長は一般質問の答弁で消費税増税を容認し、プレミアム付き共通商品券事業を評価してきました。

しかし、この事業への支出は1億8千万円ですが、そのうち区民へのプレミアは4600万円に過ぎません。事務委託料や手数料にプレミアの3倍もかかっています。審議では見込みの3割しか購入されませんでした。

伊藤区議は、区民には消費税の増税しか残らなかった。厳しく総括すべきだ、と区長をただしました。

これに対し区長は「目標の発行はできなかったが、消費が促され下支えの一助になった」と強弁。消費税増税の立場に立つので、増税を合理化するため行った施策を評価する以外にないのでしょうか。

 

決算審議では年間50件を超す介護保険料の差押えがあることがわかりました。介護保険料は原則年金天引きなので滞納はありません。しかし、月1万5千円に満たない年金からは差し引けないきまりがあり、この方たちは納付をしなければ滞納処分される恐れがあります。

伊藤区議は、差押えされた高齢者は低所得者の可能性が高い。差押えはやめよ、と区長に迫りました。

区長は、繰り返し案内しても応じてもらえない場合には、住民税の滞納などを考慮し、収入や財産等を確認したうえでの差押えを検討する、と答えました。慎重な姿勢を示しましたが、差押えは行わないと決断すべきです。

 

区の中核病院・永寿総合病院のメガクラスターは43人の死者を出しました。日本共産党は永寿病院の院内感染について、台東区独自の総括を行うべきだ、と主張してきました。しかし審議で理事者から、その意思はないとの答弁がありました。

院内感染拡大の原因について、永寿病院(院長の声明と記者会見)と厚労省クラスター対策班(中間報告)は見解を発表していますが、区は何の見解も示していません。病院と厚労省の見解での齟齬もあります。

伊藤区議は、台東区の中核病院であり、税金を投入しても守り抜く必要がある永寿病院だ。区が総括せずに、亡くなった区民や区民全体に説明ができるのか、と区長をただしました。

これに対し区長は、厚労省クラスター班と病院とで検証が行われており、区で改めて総括を行うことは考えていない、と答えました。

令和2年度、すでに永寿病院に2億4800万円(例年の中核病院機能強化支援1億円含む)の予算が投じられています。必要な予算と判断しますが、納税者である区民への説明責任を果たすためにも、区としての検証・総括は必要です。